30節終了時点で18ゴールを奪い、得点ランキング3位につける小林。浦和の興梠やC大阪の杉本とデットヒートを繰り広げる。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 今季、中村憲剛からキャプテンマークを引き継いだ小林悠は、エースストライカーとしてもチームを力強く牽引している。
 
 30節終了時点で奪ったゴール数は自己最多の「18」。得点ランキングでは1位の興梠慎三(浦和・20ゴール)、2位の杉本健勇(C大阪・19ゴール)に次ぐ、3位だ。
 
 序盤戦はキャプテンとしての役割に悩み、一時調子を落とした時期もあった。しかし、夏頃から「自分はキャプテンである前にFWとして点を取れば良いんだ。まずはゴールを奪うことを考えてチームを引っ張ろう」と頭を整理すると、点取り屋としての能力を爆発させた。
 
 7月1日の17節から30節までの15試合(順延分を含む)で14得点とゴールを量産。目標に掲げていた初の得点王に近づいている。もっとも周囲からの高い期待にも、本人はいたって冷静だ。
 
「(杉本)健勇もそうですが、(興梠)慎三くんはすべてを兼ね備えた理想的な選手です。彼らと争えるのは非常に嬉しい。プレッシャーはないですし、下からジリジリ追い上げられればと思います」
 
 振り返れば昨季までのチームメイトだった大久保嘉人(現・FC東京)が初の得点王に輝いたのは31歳の時で、昨季、ピーター・ウタカ(現・FC東京)とともに初の栄冠に輝いたレアンドロ(神戸)も31歳での受賞だった。また、2012年に得点王を獲得した佐藤寿人(現・名古屋)は当時30歳。小林は今年で30歳となった。年齢について話が及ぶと小林はこう持論を展開する。
 
「FWとしての嗅覚は年齢を重ねるごとに研ぎ澄まされています。若くて勢いのある選手はいますが、歳を重ねたFWのほうが勝負強いと僕は思っています。ゴールを重ねることで自分のパターンもできあがりますし、僕もここからさらに点の取れるFWになれる自信はあります。去年あたりから、良い感覚でプレーできている実感もあります」
 
 歴代のトップスコアラーのように小林は点取り屋としての経験と嗅覚を備えている。31歳の興梠、伸び盛りの24歳の杉本は強力なライバルだが、川崎のエースにも個人タイトル獲得のチャンスはあるはずだ。まずは10月29日の柏戦。ここで4試合連続ゴールを奪い、上位ふたりに追い付きたい。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)