宇野昌磨【写真:Getty Images】

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GPカナダ大会、100点超でSP首位…元五輪代表の名選手が絶賛の嵐「とてつもないステージ」

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第2戦スケートカナダは27日(日本時間28日)、男子ショートプログラム(SP)で宇野昌磨(トヨタ自動車)が自己ベストに迫る103.62点の高得点をマーク。2位に9点以上の差をつけ、圧巻の首位発進となった。大会を中継した海外の解説者から「とてつもないステージ」「オリンピック優勝候補筆頭」と絶賛の嵐を浴びている。

 運命の五輪シーズン、GP初戦で宇野が美しく躍動した。冒頭の4回転フリップを完璧に成功。一気にリズムに乗ると、切れのあるスピン、ステップを刻み、後半に入っても疲れを見せず、4回転トーループ―2回転トーループ、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に成功。滑り終えると日本のファンのみならず、現地の観客が総立ちになって拍手喝さいとなった。

 演技後、納得を示すように小さく何度かうなずき、笑みを浮かべた宇野。スコアは103.62点。9月のロンバルディア杯で記録した104.87点の自己ベストに迫る高得点となった。

 圧巻の演技に対し、中継したIOC運営の五輪専門チャンネル「オリンピックチャンネル」で解説を務めたトリノ五輪5位で元米国男子代表の名選手、ジョニー・ウィアー氏は賛辞を送り続けた。

「ビューティフル!」を連呼、演技後は「ワーオ」のため息…「今大会の誰より技術超越」

 冒頭の4回転フリップ、トリプルアクセルでは「ビューティフル!」を連呼した。滑り終えると「ワーオ」と感嘆のため息をつき、「とてつもないステージ。今大会の誰よりも技術的に超越しています」と称賛。さらに演技を振り返り、平昌五輪の優勝候補筆頭になると絶賛している。

「本当にとても素晴らしいです。まだ、たった19歳でとても小柄なのに巨大なプレゼンスを持っています。今大会で最も難しいプログラムを滑りました。彼はとても技術的な能力が高いので、もしこのような綺麗なプログラムをまとめられたら、オリンピックには優勝筆頭候補として参加することになるでしょう」

 羽生結弦(ANA)、ネイサン・チェン(米国)ら多くのライバルがいるが、ウィアー氏は平昌五輪V最有力との見方を示していた。GP初戦から圧巻の演技で称賛を一身に浴びた宇野。果たして、フリーでも持ち前の力を発揮し、表彰台の真ん中に立つことはできるのか。

 輝きを放つ19歳は、大注目の中で再び躍動してみせる。