BUCK-TICK櫻井敦司が“孤高のKING”にーー『GRAVITY』ビジュアル撮影密着レポート

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 音楽分野の第一線で活躍してきたアートディレクターこうづなかばが、新しく立ち上げたジュエリーブランド「GRAVITY」。そのビジュアルイメージの撮影が、10月上旬、都内の某スタジオにて行われた。今回、そのモデルに起用されたのは、BUCK-TICKの櫻井敦司である。カメラマンは、ファッション写真などで知られるベテラン・松田隆、スタイリングは清水ケンイチ、ヘアメイクは山路千尋、アートディレクションは、もちろんこうづ自身が行う。

 昼過ぎよりスタジオに入り、スタッフたちと入念な打ち合わせをするこうづ。今回のイメージコンセプトは、「GRAVITY」の物語にも登場する「KING」であるという。永遠の生命を持つがゆえに、愛する者の死を見続ける宿命を持った孤高の「KING」。そのイメージを櫻井に重ね合わせようというのだ。ジュエリー以外にも、アート作品やオブジェなど、さまざまな小道具が持ち込まれたスタジオ。そのなかのひとつ、らせん階段のオブジェが目に留まった。こうづは言う。

「“螺旋”は、GRAVITYのモチーフのひとつでもあるんです。“螺旋”は、僕のなかでは時間をイメージするもの……時間の感覚って、直線ではなく、 “螺旋”を感じるんですよね。同じところをまわっているようで、徐々に視点が変わっていくというか。それが時間の感覚と、すごく似ていると思うんですよね」(こうづ)

 ひとしきりスタッフ間の準備が整ったのち、櫻井がスタジオ入り。現場に独特の空気感が漂う。「引力は原始の愛。人と人、人と場所、人と時代、惹かれ合う魂の物語。」……そんなフレーズから始まるGARVITYの壮大なSFストーリーについて、あらかじめ説明を受けたという櫻井は、その物語について次のように感想を述べた。

「果てしない孤独の中に奇跡が待っている、横たわった霊樹の幹の元に悟りを感じメタモルフォーゼ、やがて楽園の甘い香りが漂って来るかのようです。儚さと無限の空間を感じさせる、とてもロマンティックなストーリーですね」(櫻井)

 しばらくして、全身黒の衣装を身にまとった櫻井が、フォトグラファーをはじめとするスタッフの前に現れる。それはまさしく、孤高の「王」のイメージだ。アートディレクターのこうづと細かい確認をしながら、用意されたリングを着用する櫻井。「とてもエレガントでありながら、妖しさと神秘性を感じました」というのは、GRAVITYのリングに対する櫻井の印象だ。「妖しさと神秘性」……それは我々の前に登場した、櫻井自身のイメージとも重なるように思えた。眼光鋭くカメラを見つめる櫻井。その姿は、目を見張る美しさがあった。思わず湧き上がる、スタッフからの感嘆の声。次々とポーズを変えながら、そのいずれもが見事に決まるその様子は、さすがロックスターのそれだった。とりわけ今回、印象に残ったのは、その「指」の美しさだった。スラリと伸びた指に妖しく光るリング。それだけでも、今回彼が起用された理由がうかがい知れることだろう。

 ちなみに、「GRAVITY」という言葉そのものに対して、櫻井は次のような印象を持っているという。「目に見えない力というのは、恐ろしくもありまた、魅惑的でもありますね。人の縁にも言えるでしょう」。そんな「目に見えないもの」は、櫻井自身にとっても、創作のインスピレーションの源となっているようだ。「目に見えぬもの、または目には見えているけれど手の届かぬもの、絵画や小説、映画や他の芸術作品、自然の中に常にあります」(櫻井)

 数時間にわたる撮影を終え、満足の表情を浮かべるこうづ。彼は最後、今回の撮影の感想を、次のように語ってくれた。「絶対に似合うとは思っていましたけど、もう想像の遥か彼方でしたね。僕のジュエリーを櫻井さんがつけてくれるという事実は、僕にとって最高に重要なことなんです。世界中のロックミュージシャンを探しても、こんなにカッコいい人はいないですから。日本が誇る、真のロックスターだと思います」(こうづ)

 今回のビジュアルイメージと「GRAVITY」の商品は、オフィシャルホームページで確認することができる。(取材・文=麦倉正樹)