いつだってあったかくて、やさしい、おばあちゃんの手料理。家族をひとつにするその味わい、世界の国々にはどんな“忘れ時の味”があるのでしょう。

50カ国の台所から、おばあちゃんの料理を伝えるガブリエーレ・ガリンベルディ(フォトグラファー)によるプロジェクト「In Her Kitchen」を紹介します。3回目は、豊かなフィジーの海で獲れた新鮮なお魚が主役です。

【フィジー】
バラータ・ドロート(62歳)

バラータは、3人の孫たちのおばあちゃん。おじいちゃんがそうだったように、3人にも漁師になって欲しいと思っています。

海が近く、ヤシの木にかこまれた小さな家に住んでいます。ベッドルームが一部屋にバスルームがひとつ、それにキッチンがあるだけ。ですが、夫との2人暮らしにはちょうどいいんだそう。2人の子供が同居していた頃も、十分な大きさだったといいます。

家族が釣ってきた魚と
タロイモの蒸し焼き

バラータおばあちゃんは、ほぼ毎日家族の誰かが釣ってきた魚を料理し、肉(主に鶏肉)を食べるのは、週のうちでも2日ほどだそうです。今まで62年間働きに出たことのない彼女は、現代の女性がなぜそこまで家の外で働きたがるのか、まったく理解できないそう。

「女性は家や子供の面倒を見なければいけないから、働きに出ている時間なんてないだろうに。一日最低2回は料理しなければいけないし、それこそが女性の仕事だと思うけど」。

フィジーに住む現代の女性について、少し皮肉を込めてこう語りました。

Licensed material used with permission by Gabriele Galimberti