「山女日記」に出演する黄川田将也にインタビュー

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NHK BSプレミアムにて、10月29日(日)と11月5日(日)の2週にわたりプレミアムドラマ「山女日記」(いずれも夜10:00-10:50)が放送される。

【写真を見る】実際に登っているからこそ撮れる、圧巻の映像美に注目!/(C)NHK

本作は昨年同局にて放送された連続ドラマの続編で、2話完結のスペシャルドラマ。登山ガイド歴3年になる立花柚月(工藤夕貴)やガイド仲間である木嶋(黄川田将也)を中心に繰り広げられるヒューマンストーリーを、実際に登っているからこその壮大な景色と共に描いている。

また、柚月と木嶋の恋模様も今作の見どころの1つ。木嶋を好演する黄川田将也にインタビューし、撮影中のエピソードなどを聞いた。

■ 「また山で会いましょう」が実現

──およそ1年ぶりの続編ですが、オファーを受けてどう思われましたか?

大喜びしましたね。前作の打ち上げで、共演者の皆さんと「また山で会いましょう」って話していたんです。まさかこんなに早く実現するとは、思っていませんでした。

──台風の影響を受けてしまうなど、前作の撮影はかなり過酷だったと聞いています。続編の決定に際して、「また大変な撮影が始まる」というマイナスな感情はなかったのですか?

つらかったことって、忘れちゃうんですよね(笑)。「大変だったけど、面白かったよね」とか、「苦労したかいがあったよね」っていう、ポジティブな思いしか残っていません。

前回も今回も、撮影中は誰も文句を言わないんです。過酷でつらい時にも黙々と足を進める、忍耐強い演者が集まっています。俳優たちのプロフィール欄に「特技=耐えること」なんて書いていないだろうに、よくこんなキャストが集まるなと思いますね(笑)。

■ 工藤さんはハイジで、僕はピーター・パン!(笑)

──以前、出演者の方々でLINEのグループを作ったとお聞きしましたが。

まだあります! 続編に出演することを言ったら、盛り上がりましたね。今回は新出演者の方も加わって、「山女スペシャル」というグループができました(笑)。「山下りたら、お肉食べようぜ」なんて話をしていました。

──前作でインタビューさせていただいた時に、工藤さんはアルプスの少女ハイジで、黄川田さんご自身はピーター・パンのようだと仰っていました。それは今回も変わらずですか?

そうですね!(笑) 僕たちは役そのままに自由にやらせていただいて、ゲストの方たちもそれに合わせてくださっていました(笑)。

──では、前回と変わったことはありますか?

(山での撮影を)一度経験していることもあり、より撮影を楽しめました。山を案内してくださった“隊長”のことを100%信頼しているので、強風ですら楽しめたんです。

風に身を任せて、鳥になったような気分でした。僕の前でも後ろでも「キャー!」って声が上がっていたので、そんな場合じゃなかったんですけどね(笑)。

■ 助監督さんが、10mくらい転がったんです

──今回は風速25mという暴風に見舞われたそうですね。

そうなんです。助監督さんが10mくらい転がってしまって、僕も「手、貸せ!」って叫んで助けようとしました。演者とスタッフが、隔てなく一致団結していたんです。困った時にはみんなで助け合うし、面白いことはみんなで共有できるチームでしたね。

──今回のロケ地となった常念岳と燕岳(共に長野県)へは、初めていらっしゃったのですか?

そうです。特に燕岳は、山頂が王冠のように見えて、本当に美しかったですね。工藤さんも仰っていた「登った山を好きになる」というのは、その通りだと思います。

自分の撮影がない時でも、景色を見たくて撮影チームに付いて行ったこともありました。標高のせいなのか鼻血が止まらなくなって、メークさんにご迷惑をお掛けしちゃったんですけど(笑)。

──撮影以外の時間は、どのように過ごされたのですか?

時間があるとアイスクリームを買いに行ったり、コーヒーを飲んだり、それから、スイカや焼きとうもろこしも食べました! おやきを何人かで回し食べした時には、「おまえ、一口大きくない!?」って言い争ったことも(笑)。「あいつ、どこ行った?」って言われる前に帰らなくちゃいけなかったんですけど(笑)、満喫しましたね。

■ 柚月とのシーンは、感情に任せて演じました

──今作では、柚月と木嶋の恋模様も見どころだと思います。特に意識されたことはありますか?

山を登る工藤さんを、「こういうところにほれたのかな」と木嶋の視点で見ていました。あとは感情に任せて、素直に演じていましたね。

「今、行こう!」という感じで、気持ちが高まった時にそのまま本番を撮影したんです。工藤さんが去年の柚月と重なって見えたりもして、不思議な感覚でしたね。

今回、そういう面では「すっきり」したラストになっています。いったん感情に区切りがついて、“しまっておく引き出し”を見つけたと言いますか。そして、その“感情”はまたいつでも取り出せますので、ぜひパート3で!(笑)

──やはり、シリーズ化を望まれているのですね!

山を舞台に、いろんな人の人生を描いているのがこの作品なんです。だから、どんな物語でも描いていけるのが、「山女日記」の良さなのだと思います。

プロデューサーさんには、具体的に提案していますよ!(笑) 今回の撮影に入る前から「パート3も!」と言っていたので、ツッコまれましたが…。

──最後に、あらためて本作の見どころと、視聴者・読者の方へのメッセージをお願いします。

山を登ることは、「人生と一緒だな」と思うんです。僕は前作で木嶋が言っていた「ひと足ひと足、足の置き場を覚える」というせりふが好きなのですが、そういう人生そのものと重なることを考えられるのが、登山のよさだと思います。

だから、登山がもっともっと、皆さんにとって身近なものになればいいなと思いますね。装備を準備しないといけないので敬遠されがちなのかもしれないけど、やることは「歩くだけ」ですから。その単純作業の美しさが魅力だと思います。

僕も、プライベートでも登りたいと思っているんです。山好きの人にも、まだ山に登ったことがない人にも楽しんでいただける作品になっていますので、ぜひ多くの方に見ていただけたらと思います!