第45回東京モーターショー2017の一般公開日を翌日に控えた10月27日。株式会社SUBARUは自動車の完成検査に関する社内調査結果についての記者会見を行いました。

完成検査といえば、日産自動車で検査員の資格がない人が検査業務を行うという不正が発覚。それを受けて、国土交通省からの通達によってスバルが社内調査を行った結果、完成検査業務を実施するにあたり不適切な事案を確認。それについての報告を行うというものでした。

スバル車オーナーである筆者は記者であるとともにユーザーの代表とし記者会見にのぞみました。17時から始まった記者会見は株式会社SUBARU 代表取締役社長である吉永泰之氏と株式会社SUBARU執行役員 品質保証本部長の大崎篤氏の二人が登壇し、冒頭深々と頭を下げました。

代表取締役社長である吉永泰之氏から今回の不適切な事案についての説明。そして記者による質疑応答が行われた記者会見は2時間半にわたり、記者からは「これは偽装」ではないのかという厳しい質問が飛びました。

吉永社長の説明によると、リコールの対象となるのはスバルの3つのあるラインで製造されたスバル全車種。そして、OEM供給しているトヨタ86も含まれます。対象となる台数は約25万台。その費用は50億円以上になると試算されています。

今回の不適切な事案を簡単に説明するとスバルの社内規定で完成検査に従事することができる人は担当検査工程に必要な教育と訓練を受け、完成検査業務に必要な知識と技能を100%身に付けたと現場管理者に認定され、担当検査工程に従事できるよう監督者に指名された人のみです。

指名に至るまでにはまず技術面をクリアし、その後社内の筆記試験で100点を取ると一人前の完成検査員となれるのです。今回発覚した不適切な事案は技術面でクリアしている人が筆記試験を受ける前に完成検査業務を行っていたということです。

これを自動車の運転に例えると、教習所で技能テストをパスした人がペーパーテストを合格する前にクルマを運転してしまったということに近いのではないでしょうか。今回の不適切な事案は約30年前から行われていたといわれており、決して、人員不足によるものではないという説明がなされました。

10月3日にこの疑義が発覚し、それ以降は筆記試験をパスしていない人を検査業務から外しており、新車登録は続けています。これまで規定として明文化されていなかった完成検査に対して、今後透明性を高めて、将来にわたって誤った運用や解釈が生じないように改めて規定を体系的に整理し直すと説明されました。

リコールの内容については10月30日に発表される予定です。アイサイトで先進安全装備の普及を加速させたスバル。管理システムを再構築して、安心・安全なクルマをユーザーに届けてほしいと思います。

(萩原文博)

SUBARUも不適切な完成検査! トヨタ86も含めスバル車約25万台リコールとなった不適切な内容とは?(http://clicccar.com/2017/10/27/525515/)