ギャルとくれば、かつての「ガン(ゴン)グロ」「白メッシュ」、挙げ句の果てには「(ヤ)マンバ」……あたりが、まだ鮮明なかたちで記憶に残っているが、イマドキは「ガン(ゴン)」に肌を真っ黒に焼くどころか、全身を黄色、緑や紫……などのビビッドな原色系で染め上げる「異色肌ギャル」ってやつが注目を集めている……と、そんな記事がORICON NEWSに掲載されていた。

私は、その手のギャルをまだ一度も見たことがないので、本当のところはどこまで注目されているのか、正確なジャッジはむずかしかったりするのだけれど、滅多に歩かない渋谷のセンター街とかでは、もしかするとけっこう出くわすことができるのかもしれない。

「異色肌」とは元々、アニメやゲームに登場するエルフやドワーフほか、人間とはあきらかに異なる色の肌を持ったキャラや、その肌の通称であり、その「異色肌」にmiyakoというヒトがギャルファッションを組み込んでツイッターに投稿したのが大きな反響を呼んだらしい。

9月末には、彼女たちのビジュアルに惚れ込んだ写真家の蜷川実花氏がプロデュースする『TOKYO道中』にも降臨。写真映えするそのサイケな発色っぷりはインスタなどのSNSとの相性も抜群だという。

 

異色肌ギャルたちのモチベーションは「とにかく目立つこと」の一点に集中される。流行真っ盛りだったころのマンバギャルには、意外と引きこもり系の大人しめな女子も多かったと聞くが、

 

「クラスでも部活でも存在感のなかったアタシが、マンバメイク&ファッションで渋谷を歩けば、人の目を浴びることができ、『これが本物のアタシなんだ』と思えることができた」

 ……と、元マンバギャルだったヨシエさん(仮名)はORICON NEWSの取材に答えている。

こういう「自分を変えたい」的な変身願望が「黒」から「ビビッドな原色」へとエスカレートしていくのは、ある意味“自然な流れ”だとも言えなくはないが、マンバギャルがまがいなりにも「肌を日光やサロンで焼く」、すなわち「みずからのカラダを張っていた」のに対し、異色肌ギャルは「地肌の上に異色を上塗りする」だけ。いわば「手の込んだコスプレ」のようなもので、そのお手軽感が、かえって“進化したギャル”たちの感性に、ぴたりハマっているのだろう。

そもそも、この手の変身願望とは、ギャルだけに限定されるわけでは決してなく、今日明日にはおそらくピークを迎えるハロウィンの仮装に興じる若者たちも共通するメンタリズムなのではなかろうか。通常の若者が「年に一度の」、異色肌ギャルは「1ヶ月に一度(程度)の」、マンバギャルは「毎日」……と、単なる“頻度の差”だけで……。

ただ、決定的に違うのは「ハロウィンでコスプレに走る層は、とくに“目立ちたい”とも考えていない」点にある。だって、どんな奇抜な格好をしてハロウィンの週末に渋谷を練り歩いても、全然目立たないでしょ?

つい最近、某関西系のテレビ番組で共演した高田純次さんが収録中、「(ハロウィンのコスプレとして)斉○由○の不倫相手みたいにパンツを頭に被って白衣を着たらいいんじゃないの?」みたいな適当なことをおっしゃっていて、「それはオモロイ!」とスタジオ内で大爆笑をかっていたが、たぶん何人かは“実際にやるヤツ”も出てくるんじゃないっすかね? むしろ「なんらかの仕事でセンター街周辺を横切らざるを得なかった公務員風の地味なスーツを着たサラリーマン」(風のコスプレ?)のほうが目立つ気がする。

さて。こういったサバイバルな状況下にあるハロウィンで、目立ちたがり屋な異色肌ギャルたちは果たしてどんなカスタムアップを試みるのか? 金銀や蛍光色程度じゃあ全然ダメ。だけど、それ以上の“色”はイラストレーターを本業とする私ですら、思いつくことはできない。見ものである。見には絶対行かないけど。