【甲府vs神戸プレビュー】甲府は攻撃の幅を広げられるリンスに期待…神戸は直近5対戦で甲府に3勝

写真拡大

■ヴァンフォーレ甲府 過去幾度も残留争いという“死線”をくぐり抜けてきた経験を生かす時

【プラス材料】
 甲府は残留圏内の15位で残り4試合を迎えている。開幕前の予想では最下位候補筆頭だったチームが、広島、大宮、そして新潟の上に立ち自力で来季のJ1を勝ち取れる位置にいる。前節はC大阪に0−2で敗れたが、後半戦に入って上位チーム相手にも『大崩れ』する展開はない。2013年から『ギリギリ』で生き残り続けているチームだからこそ、そういう状況でも平常心を保てる。

 ドゥドゥとリンスの2トップ、左センターバックのエデル・リマは「Jリーグ最強ブラジル人トリオ」という評価もある。リンスが8月に加入したことで、攻撃のラストピースが埋まった。彼は8試合で既に4得点を挙げているだけでなく、バイタルエリアの狭いスペースでボールを受け、前を向ける選手。パスの受け手、ボールの落ち着きどころとして大きな貢献を見せている。

【マイナス材料】
 リーグ第27節・横浜FM戦の3得点など甲府はカウンターからドゥドゥ、リンスが得点を続けていた。しかし前節・C大阪戦は5試合ぶりの無得点。30試合を終えた時点の合計20得点は引き続いてJ1最少だ。

 ドゥドゥ、リンスのプレー自体はC大阪戦も悪くなかったが、彼らにチームの攻撃が依存していることも事実。阿部翔平のインサイドミッドフィルダー起用などで立て直しを図り、試合運びの安定感はあったが、他の選手が『プラスアルファ』を出せていない。

 またC大阪戦の2失点はPKも含めてともにセットプレー絡み。セットプレーからの失点が多い傾向を払拭できず、直近の試合はむしろその割合が増えている。残り4試合に向けてセットプレーの対応改善も急務だ。

文:大島和人

■ヴィッセル神戸 天皇杯準々決勝で鹿島を撃破、チームの士気は高い

【プラス材料】
 25日の天皇杯準々決勝で鹿島をPK戦の末に破り、ベスト4進出を決めた。試合後に吉田孝行監督が「“まだ天皇杯がある”というモチベーションを持ちながら残りのリーグ戦を戦える。非常に大きな意味がある」とコメントを残しているように、チームの士気は高まっている。何よりリーグ首位の鹿島に競り勝ったのは自信になる。

 守備面ではリーグ前節の鳥栖戦をけがで欠場した右サイドバックの藤谷壮が天皇杯準々決勝で復帰。ボランチのニウトンのコンディションも再上昇してきており、好材料は多い。

 攻撃面では、元日本代表のハーフナー・マイクが天皇杯鹿島戦で試合終了間際に値千金の同点ゴールを挙げるなど好調。甲府との古巣対決を前に心強い。

【マイナス材料】
 天皇杯ベスト4入りでチームの雰囲気は最高潮だが、準々決勝の鹿島戦は延長戦の末のPK勝ち。終盤には足がつる選手もおり、今節の甲府戦では選手の疲労具合が心配される。特に攻守にわたってピッチを駆け回ったMF小川慶治朗やボランチの藤田直之の回復具合がポイントになりそう。

 また、今や神戸のエースとしてオフェンスを組み立てているポドルスキが警告累積で出場停止。前節の鳥栖戦で1得点、天皇杯鹿島戦でハーフナー・マイクの同点ゴールをアシストするなど好調を維持していただけに痛い。

 守備面ではサイドバック高橋峻希の復帰で右サイドは充実したものの、左サイドの絶対的存在が決まらず。ここの人選は今節も悩みそうだ。

文:totoONE編集部