ハイチの首都ポルトープランスの病院で心臓手術を行う米仏の医療チーム(2012年4月16日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】心臓切開手術を午前中に行った場合には、午後に施術した場合と比べて、術後に重篤な心臓障害を起こす危険が2倍近くになることとの研究結果が27日、発表された。

 英医学誌ランセット(The Lancet)に掲載された報告によると、術後の結果に驚くべき相違をもたらす主原因がわれわれ自身の体内時計であることが明かされた。

 仏リール第2大学(UL2)の心臓専門医らの実験と臨床検査によると、午前中に心臓手術を行った人の方が、術後の心臓障害が多く起こっているという。

 体内時計は身体の昼夜サイクルを管理し、それによって睡眠パターンやホルモンの分泌、さらに体温を調節している。今月初めにノーベル医学賞(Nobel Prize in Physiology or Medicine)の受賞者に選ばれた米科学者3氏は、体内時計の仕組みを解明した先駆者だ。

 今回報告を発表した科学者らは、それぞれ午前と午後に半数ずつ、計600人近い心臓弁置換術を受けた患者の医療記録を調べた。組織試料の遺伝子分析によると、概日リズムに関連する数百の遺伝子は、午後に手術を受けたグループの方がより活発だった。これは心臓もまたわれわれの体内時計に影響されていることを示すものだ。

 英MRC分子生物学研究所(Medical Research Council Laboratory of Molecular Biology)の専門家は、体内時計が心臓手術の結果に影響する可能性を指摘しつつ、その理由と、この現象をどう活用するかについては、さらなる研究が必要としている。
【翻訳編集】AFPBB News