ロシア当局が、沿海州の海域で違法操業を行っていた北朝鮮の漁船8隻を拿捕した。ロシア極東の通信社、プリマメディアが報じた。

ロシア国境警備隊は、沿海州のウラジオストクとナホトカの間にあるドゥナイの沖合で、9隻の北朝鮮の漁船を発見した。そのうちの7隻からイカ、1隻からは1トンのズワイガニが発見されたため、船を拿捕、船員の身柄を確保して、取調べを行っている。

乗組員の具体的な人数は明らかになっていないが、1隻に6人または7人が乗り組んでいたと記事は伝えている。

乗組員の処遇については、これから裁判を受けると報じたメディアと、既に帰国したと報じたメディアに分かれている。

昨年10月には、違法操業を行っていた北朝鮮の漁船「テヤン10号」の船員が、取り締まりにやって来たロシア国境警備隊に激しく抵抗。銃撃により9人が死傷する事件へと発展している。船員の1人に対しては、懲役4年の実刑判決が下されている。

(関連記事:銃撃で9人死傷に「返り討ち」事件…ロシア国境軍と北朝鮮漁民の因縁

金正恩党委員長は、2015年の新年の辞で「漁業を決定的に盛り立てて魚の大豊漁を実現して人民の食卓の上に磯の香りを漂わせる」と述べた。

これをきっかけに北朝鮮当局は漁業に力を入れるようになった。それが人民の生活を豊かにするどころか、大きな弊害をもたらしている。

それ以降、日本海側の青森、新潟などに遭難したと思われる北朝鮮の漁船が漂着する事件が相次いだが、漁獲ノルマの無理な設定に加え、船が老朽化している上にろくな装備を持っていないことが原因と思われる。

(関連記事:能登半島沖でナゾの木造船が漂流…北朝鮮の漁船か?)

また、漁獲量が増えても国内の輸送事情が劣悪なため、人びとの食卓に届かなかったり、届く頃には痛んでいたという事例も報告されている。

(関連記事:「将軍様がくださった下痢」…ハタハタ食べた北朝鮮兵士が倒れる)