レトロブームな昨今、ミニファミコンが売り切れて騒然となったり、ミニスーパーファミコンが発売されて一時手に入りにくいと騒がれたり。マニアックなところでは30年以上前にホビーパソコンと言われたPCがミニサイズで復刻するなど、子どもの頃に憧れていた機種を大人になった人たちが懐かしさも含めて形にしていっています。

 しかし現在のゲームはオンラインゲームが主流。昔のカセットやカートリッジのタイプとは違って、サーバーが消えたらゲームの存在自体も消滅してしまうのではないか?という可能性が指摘され今ネットで注目を集めています。

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 発端はゲーム音楽作曲家の古代祐三氏のファンであり、人気PCゲーム音楽の精巧な耳コピ作品を実機で鳴らして披露しているWING☆‏さん(@wing_2608b)がつぶやいた言葉。

「ミニファミコンやミニスーファミを馬鹿にしてる人がたまにいますが、20〜30年前のゲームが今も出来るって凄い事なんですよ。 現代のオンラインじゃないとできないゲームは30年後できないんですよ。 逆に考えると今名作と言われているゲームは今しかできないと考えると寂しいものがありますね。 」

「30年後にもし今のオンラインゲームが復活したとすると、メーカーはサーバも揃えないといけないので、結構なコストかかりますね。 30年後はゲームが復活するとオンラインサービスも復活するのだろうか。 気になりますね。 」

 このツイートには多くの人が興味をもったようで「だからオンラインゲームに手が出しにくい」「アーカイブするのが困難なので今後昔のゲームのように遊べなくなる」などという声が寄せられています。

 プラットフォームが違ったりハードが違っていても、作品としてディスクやカートリッジなどの誰もが手元に残しておけるものは思い出したときにいつでも遊びなおす事ができます。
一方、現在の主流ともいえるオンラインゲームはサーバーに全てが保管されています。ユーザーはスマホやPCとネット環境さえあればいつでも手軽に遊ぶ事ができますが、サービスが終了してしまえばそれまで。いくら課金しても跡形もなくなってしまいます。そしてサービス終了で思い入れのあるゲームが消滅して悲しい思いをしてきている人を何人も見かけてきました。

 書籍のようにすべてをアーカイブするのは難しいのが現在のゲーム産業のデメリットと言えるかと思います。いくら売れているオンラインゲームであっても、サービスが終了してしまえばそれまで。ゲームを開発した人たちの苦労の結晶がアーカイブされることなく消滅してしまうのです。作った人たちの成果が残りにくい時代。本当にそれでいいの?筆者は常々その辺りに疑問を抱いてきました。

 今までも過去のゲーム作品をリリースした開発会社が消滅するなどして、権利関係がややこしくなってしまってリメイクや現在のプラットフォームへの配信が困難なものは多く存在しています。しかし、そのうちの名作と言われたものでもそうでないものでも物理的にユーザーの手元に残る形として存在していれば、環境さえ整っていればいつでも呼び出すことができます。

 レトロPCやレトロゲームハードの愛好家は少なからずおり、メーカーがサポートを終了したハードも愛好家の中ではコレクションの一つとして扱われたり自分で修理して実機での体験を現在に伝える活動をしている人も結構います。

 今後、こうした愛好家らによるレトロハードやゲームの保存活動は続いていくと思いますが、現在のゲーム事情を考えるとそれもままならないのかな、と寂しい思いも感じます。ダウンロード無料、という耳当たりの良い言葉がスマホゲームを支えているかとは思いますが、本来ゲームは開発者たちの努力と汗の涙の結晶。ダウンロードにせよディスクやカートリッジなどにせよ買い切りという形でユーザーの手に渡るのが本来の姿なのではないでしょうか。

<記事化協力>
WING☆‏さん(@wing_2608b)

(梓川みいな / 見出し画像・イラストAC)