【坂口孝則の新調達法#02】サプライヤー比較は見積書で機先を制する

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 コンサルタントになって各社を見ていると、見積書依頼を軽んじている調達・購買担当者が多くて驚く。しかも、多くの企業は見積書依頼のフォーマットすらない。大抵はサプライヤーに口頭やメールで曖昧に条件を提示するだけだ。サプライヤーが細部を聞こうとすると「分からなかったら設計者に聞いてくれ」とまでいう人もいる。これでは適正な見積書が届くはずがない。

 見積依頼書では条件を明確にすることで、その後の業務効率化となり、情報伝達のモレやミスを抑えることができるし、精緻な見積書も入手できる。それに、見積書内容について交渉する際に「そんな条件は知りませんでした」とサプライヤーがいったり、「そんな条件ならば値上げさせてください」といったりする茶番を抑える手段ともなるだろう。

 重要なのは、まず「サプライヤーに均一の情報を与え、正確な比較をすること」だ。サプライヤーA社は情報が多く正確な見積もりで、サプライヤーB社は情報不足で不正確な見積もりであれば正しい比較にならない。同時に見積もり詳細を入手しておこう。こちらから空白の見積書フォーマットを提示するのが良い。その後のサプライヤー間比較が容易になる。

 また重要なのは、「見積書の有効期間を明確化しておくこと」だ。「見積価格の年度更新条件を明確にしておくこと」も大切だ。つまり、継続調達品について、来期以降のコスト削減目標値も、見積書依頼の時点で提示しておく。

 全ての条件を網羅することはできない。ただ、見積依頼書の時点でできるだけ優位に立っておくことが重要だ。

<お知らせ>
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