乳がんを自動計測する装置を開発(イメージ、リリーメドテック提供)

写真拡大

 リリーメドテック(東京都文京区、東志保社長、03・6240・0017)は、超音波技術を活用して乳がんを自動計測する装置を開発した。従来、検出が難しかった高濃度乳腺の乳房でもがんを高精度に見つけることができ、“見落とし”を防げる。試作機による改良を経て、2019年度の治験実施、21年度の販売を目指す。

 開発した装置はベット型で、中央部にあるカップに乳房を入れて計測する。乳房をリング状の超音波送受信機が360度囲み、リングが上下に動くことで撮像する。被ばくや圧迫による痛みがなく、3次元(3D)画像が取得可能なため、取り漏らしも防げる。良性・悪性腫瘍に対し、計30例の臨床研究を実施した。

 従来、乳がん検診では乳房用X線診断装置(マンモグラフィー)が一般的だが、圧迫による痛みや被ばくなどで敬遠されがちだ。また通常の超音波診断装置では技師の技量に依存するケースが多く、乳房全体のデータが残らないために追跡調査が難しかった。

 東社長は「乳がん検診を苦手とする若い人にも、がんを高精度に発見できる技術として提供したい」という。検査の再現性が高く被ばくもないため定期的な撮像が可能で、抗がん剤治療のモニタリングなどへの活用も視野に入れる。同研究は日本医療研究開発機構(AMED)の「医療機器開発推進研究事業」にも採択されている。

 リリーメドテックは東京大学で培った医用超音波技術を実用化するために設立した東大発ベンチャーで、16年に設立した。乳がん用の画像診断装置など革新的な医療機器の開発を手がけている。