売上増の野望もケムリに……

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 米カリフォルニア州(CA)の山火事は、8日の発生から1週間以上が経っても鎮火の目処が立たず、延焼面積は東京23区2個分にも。とくに被害が激しいのがワイン産地として有名なソノマ郡やナパ郡など同州北部。じつは、当地ではもう一つの特産品“大麻草(カンナビス)”が収穫期を迎えていた。

「昨年の出荷額も28億ドルとかなりの規模です。米国は連邦法ではマリファナを禁止していますが、州によっては合法。CAでも以前から“医療用”は合法なのです」(外信部記者)

 さらに、“嗜好用”の販売や所持も来年から解禁されることが決まっている。このため、現地紙によれば生産拡大に投資していた農家も多く、地元のショックはなおさら大きい。

売上増の野望もケムリに……

「嗜好用の解禁はネバダ州などが税収増を当て込んでもう始めていますが、CAは規模が違いますからね」

 というのは薬物事情に詳しいライターの石丸元章氏。

「CAは消費者人口も多く、ロスという西海岸を代表する文化発信都市もある。マリファナ解禁でどんなインパクトが生じるか、私も注目していたのですが……」

 しかし、その大生産地が被害を受け、回りまわって日本の末端価格まで急上昇したりしないのだろうか。

「可能性は低いです。最近はタネからの自家栽培も増えていますし、高級品にはオランダ産などもありますが、日本に来る大麻のほとんどはタイが仕出し地で米とは流通ルートが全く別。そもそも、合法大麻とは価格も違います」(同)

 石丸氏によれば、日本では1グラム3500円〜1万円ほどが相場。これに対して米の合法大麻はざっとこの5分の1から10分の1程度。

 違法大麻の価格の大部分は、やはり密輸業者や売人の“危険手当”なのだ。

「週刊新潮」2017年10月26日号 掲載