2026年の開業を目指すマレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画をめぐり、各国の受注競争が激しくなっている。水面下では日本や中国、韓国、欧米などの企業連合が入札に向けて熾烈な争いを繰り広げている。(イメージ写真提供:123RF)

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 2026年の開業を目指すマレーシアのクアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画をめぐり、各国の受注競争が激しくなっている。水面下では日本や中国、韓国、欧米などの企業連合が入札に向けて熾烈な争いを繰り広げている。

 中国メディアの今日頭条は23日、「クアラルンプールとシンガポールを結ぶ高速鉄道計画に関する戦いは最終局面を迎えつつある」と論じる記事を掲載し、同計画の受注に向けて、中国には日本にはない強みがあるため、中国が受注する確率は高いと伝えている。

 中国は近年、高速鉄道の輸出に力を入れていて、アジア各国で日本と受注競争を展開しているのは周知のとおりだ。全長約350キロメートルのクアラルンプール=シンガポール高速鉄道が完成すれば、両都市間の移動に必要となる時間はこれまでの約4時間から90分にまで短縮されることになる。

 中国は自国を中心とした経済圏の確立に向け、一帯一路戦略を推進しており、クアラルンプール=シンガポール高速鉄道も同戦略の重要な一部とみなされている。それゆえに中国側としては是が非でも受注したいところだが、記事は、日本はJR東日本、住友商事、日立、三菱重工などによる企業連合で入札にのぞむ方針だと伝えたほか、韓国なども入札に参加する予定であることを紹介した。

 一方、同計画は本質的に「日本と中国の一騎打ち」になる可能性が高く、しかも中国が受注する可能性が高いと主張。なぜなら、マレーシアやシンガポールには財政界に大きな影響力を持つ華僑がたくさん住んでいるためだとし、しかも中国がアジアで大きな力を持つようになってきていることは「中国にとって非常に有利」であり、日本にはない強みだからだと論じた。

 今や中国国内を縦横無尽に走る中国高速鉄道。さまざまな気象条件や地形のもとで建設・運行されており、毎日の営業運転から得られる膨大なデータや豊富な経験は、中国にとって高速鉄道輸出における大きな武器になっていることだろう。日本はインドネシアの高速鉄道計画の際には受注寸前で中国に奪われてしまった。今回こそは日本企業にがんばってもらいたいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)