難病の少女と介助犬“テッド”(画像は『SWNS.com 2017年10月19日付「Teen With Rare Heart Condition Has Trained Her Dog To Help Her Get Changed With His Teeth」』のスクリーンショット)

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稀な自律神経疾患と関節に深刻な支障をきたす病を抱えている19歳少女が、1匹の犬を優秀な介助犬に育て上げた。その犬は現在、ジェスチャーと言葉の指示に反応し100以上ものタスクをこなすことができるという。少女と犬の強い絆が垣間見えるニュースを『SWNS.com』『Manchester Evening News』『Lancashire Telegraph』などが伝えている。

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英ランカシャー州ハスリングデンで母ニコラさんや弟2人と暮らすクロエ・フラーさん(19歳)は、立ったり座ったりする時の動作で心拍数が上昇する稀な自律神経疾患「体位性頻脈症候群(Postural Orthostatic Tachycardia Syndrome、POTS)」に加え、コラーゲン線維形成の異常により深刻な関節の痛みや脆さを引き起こす遺伝子疾患「エーラス・ダンロス症候群」を患っている。

13歳の時に学校を辞めて以来ホームスクーリングで学んでいるクロエさんは、16歳になる頃には関節が激痛を伴い、倒れずに立ち上がったり歩くことが困難になり車椅子で生活することになった。

介助犬を望んだクロエさんは介助犬の訓練や障がい者の自立を助ける団体「Dog A.I.D. (Assistance In Disability)」を見つけ、以前にも飼っていたことがあったイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルを手に入れたい旨を伝えた。ところが同団体から基金不足でクロエさんの望む犬をすぐに見つけることができないと言われ、クロエさんは同団体の訓練士と連絡を取りながら自分でイングリッシュ・スプリンガー・スパニエルを探し始めた。

そして14歳の時、ブリーダーを見つけたクロエさんは母犬から生まれていなかった仔犬の予約をし、テッドと名付けられたその仔犬が生後5か月目になった頃に会いに行った。ところがテッドは、クロエさんの車椅子に激しい怯えを示した。「これではこの犬を訓練するのは無理…」と諦めたクロエさんだったが、再度テッドの飼い主のもとを訪問した時にある変化が起こった。

クロエさんは飼い主宅のダイニングルームで倒れてしまった。するとテッドが駆け寄り、ずっとそばについていてくれたのだ。テッドの変化に飼い主も驚き、クロエさんも予想外のことに「これなら引き取って訓練しても大丈夫かも知れない」と思ったそうだ。「あの瞬間、私とテッドとの間に絆が生まれたのだと思います」と後にクロエさんは語っている。

その後、テッドを引き取ったクロエさんは厳しい訓練を行った。最初は靴下を拾うという一番簡単なタスクから学ばせたが、クロエさんが靴下を履くとテッドは出かけるサインを察して靴を持ってきてくれるようになった。他にも、戸棚を開け閉めしてコップを運んだり、洗濯物を洗濯機から出し入れすることも覚えた。クロエさんが着替える時には、テッドは歯を使って靴下を脱がせることもできるようになったという。訓練から1年と1か月後、クロエさんとテッドは「最年少で素早くパートナーシップを築き上げたチームの一組」としてDog A.I.D.から認められ、テッドは正式な介助犬としての資格を与えられた。クロエさんはこれまでの経緯をこう振り返る。

「介助犬として最も重要なのは、絶対に従順であることです。食べ物や大きな音に反応して気がそれてしまうと、私が怪我をしてしまうことに繋がりますから。訓練はハードでしたが、今のテッドはジェスチャーと言葉での指示に反応して100以上のタスクをこなすことができるんです。これまで私を介護していた母は、週に2回の仕事に戻ることができ、食事と飲み物の世話をしてくれればいいだけになりました。テッドはいつも私のそばを離れず、ヘルプが必要な時には私が言葉にする前に察してくれるようにもなり、期待以上のサポートをしてくれます。世間では盲導犬が一般的に知られていますが、実際に犬がどれだけ人の手助けをできるかということを知らない人は多いと思います。」

現在3歳になったテッドは、SNSでちょっとしたスターになっているようだ。自身のFacebookやInstagramアカウントを持ち、ビデオでは優れた能力を発揮する姿を見せており、そのスキルの高さに驚く人も多いとクロエさんは言う。

「テッドはいつも笑顔を見せてくれるし、とってもハッピーな犬で私の人生に大きな喜びと笑いをもたらしてくれます。テッド無しではどうしていいかわからないほど、私にとっては大切な存在です。」

テッドとクロエさんの間には深い絆が育まれており、実際に介助をするというだけでなくクロエさんの心のパートナーとしてもテッドは大きな存在となっているようだ。

画像は『SWNS.com 2017年10月19日付「Teen With Rare Heart Condition Has Trained Her Dog To Help Her Get Changed With His Teeth」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)