共産党政権を崩壊させた抗議活動の記念行事でロウソクを灯す男の子。2014年、ドイツ・ライプツィヒで撮影。(Photo by Sean Gallup/Getty Images)

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 10月21日、ポーランドで新たな共産主義除去法が施行され、公共の場に設置された共産主義の各種記念物や遺跡を一年以内に除去することを定めると同時に、ナチスや共産党に略奪された私有財産を一部補償することを決定した。今回の新法は共産主義その他独裁制度の宣伝を禁じた昨年5月の法案を補強するものとなっている。共産主義独裁政権に長らく苦しめられた東欧諸国では脱共産主義化を進めるとともに、捻じ曲げられた自国の歴史を再認識する動きもある。

国家を挙げて共産主義を除去

 ボイスオブアメリカ(VOA)の報道によると、ポーランド政府は法律に基づいて12カ月以内に共産主義を象徴するものを全て除去する予定。除去の対象となるのは、共産主義や独裁政治に関係する彫刻、胸像、記念碑、題字などのほかにも、共産主義と関係する地名や名称も除去の対象となる。ありがちなものとしては、レーニンの名を冠した広場、解放・革命の名称のついた道路や橋梁などだ。

共産党による歴史改ざんを暴露

 第二次世界大戦後、東欧諸国は旧ソ連に占領され、各国で共産党独裁政権が誕生した。強大な軍事力と警察力に裏付けられた共産党政権は歴史を改ざん歪曲し、自らを「解放者」に祭り上げた。「プラハの春」などの民主化運動は徹底的に弾圧され、多数の犠牲者が出た。東欧諸国は現在、共産主義の除去を進めると同時に、歴史の再研究を行い、事実と真相を還元し始めている。

 リトアニア北部のある市役所の前に一枚の記念碑があり、1941年から1945年にかけて戦死したソ連紅軍将兵をリトアニア解放の立役者として称える内容が記されている。しかし実際にはソ連がリトアニアに侵攻し3万人以上を殺害したため、隣には「記念碑の記述は事実ではない」と書かれた看板が政府によって建てられている。新法の運用が開始されれば、ポーランド領内のこの種の記念碑は根こそぎ取り除かれるだろう。

共産党独裁者グレゴリー・ペトロフスキーの像を倒すウクライナ人。(Photo credit should read STANISLAS VEDMID/AFP/Getty Images)

略奪された国民の財産を一部補償

 第二次世界大戦中、ポーランド人と当時ポーランドに居住していた300万人以上のユダヤ人はドイツ軍に財産を没収された後、進駐したソビエト連邦軍に「国有化」された。

 10月中旬、ポーランド司法副部長パトルク・ジャキ氏は立法を通して、略奪された財産の一部を補償すると決定した。新法によれば、ポーランド政府は略奪された財産の最大20%までを現金で支払う。

 ジャキ氏はワルシャワで記者会見を開き、「ポーランドがこの法律を制定したのは共産主義が崩壊してから28年後になってからだ。私はこれを恥ずかしく思う。もっと早く実行されるべきだった」と述べた。専門家の統計によれば、ホロコーストだけでポーランド在住のユダヤ人は約10億ドルの経済損失を被ったとされる。

(翻訳編集・文亮)