米ハリウッドの大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタイン氏によるセクハラ被害について会見するヘザー・カーさん(右)と弁護士のグロリア・アルレッド氏(2017年10月20日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】仕事場におけるセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)は今や世界中で問題になっている。米ハリウッド(Hollywood)の大物映画プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏が女優らにセクハラや性的暴行を繰り返していたとの疑惑が浮上して以降、男性有力者によるセクハラ疑惑が次々と明るみに出ており、被害者が相手を告発する動きが広がっている。映画界からファッション業界、スポーツ界や料理界まで、そうした動きを業界ごとにまとめた。

■映画界

 ワインスタイン氏から被害を受けていたことを公表した女性たちは10月5日以降、50人を超えている。被害は体を触られたというものからレイプまでさまざまで、期間は数十年に及ぶ。25日には、ノルウェー人女優のナターシャ・マルテ(Natassia Malthe)さんが新たに名乗りを上げた。

 マルテさんは米ニューヨーク(New York)で記者会見を開き、2008年に英ロンドン(London)のホテルでワインスタイン氏にレイプされたことを明らかにした。合意による行為ではなく、同氏はコンドームを使用しなかったとマルテさんは明言している。

 米映画監督のジェームズ・トバック(James Toback)氏(72)から性的被害を受けたと主張する女性も数十人に上っている。

 オスカー女優のリース・ウィザースプーン(Reese Witherspoon)さんも、16歳のときにある監督(名前は明かされていない)から性的暴行を受けていたことを初めて公にした。

 アイスランド出身のシンガー・ソングライター、ビョーク(Bjork)さんも、過去に映画監督から性的被害を受けていたことを公表。「映画監督が自分の起用した女優に好き勝手に触ったり嫌がらせをしたりすることが常習化し、業界もそれを容認している」と指摘している。

■ファッション業界

 大手出版社「コンデナスト・インターナショナル(Conde Nast International)」は、長年モデルたちに対して性的虐待を行ったとして糾弾されている米国の写真家、テリー・リチャードソン(Terry Richardson)氏の作品を今後掲載しないことを正式に発表した。「ブルガリ(BVLGARI)」「ディーゼル(DIESEL)」「ヴァレンティノ(VALENTINO)」などのファッションブランドも、同氏を今後起用しない方針を決定したとされている。

 米国人モデル、キャメロン・ラッセル(Cameron Russell)さんがインスタグラム(Instagram)で、#MyJobShouldNotIncludeAbuse(私の仕事に性的虐待は含まれるべきでない)と称するキャンペーンを開始したところあっという間に、嫌がらせやわいせつ行為、ハラスメントに関する体験談70件以上が寄せられた。

■金融界

 金融業界関係者が24日に認めた情報によると、世界的な資産運用会社の米フィデリティ・インベストメンツ(Fidelity Investments)は、社員にセクハラをしていた疑いで2人の幹部社員を解雇した。そのうちの1人は160億ドル(約1兆8000億円)規模の資産運用を担当していた。

■料理界

 各国首脳に料理を提供し、テレビにも出演していた米著名シェフ、ジョン・ベシュ(John Besh)氏は23日、同氏のレストランでセクハラが横行しているという女性従業員らの訴えを受け、自身が経営する会社から退いた。

■テレビ界

 米FOXニュース(Fox News)は、同社の最高経営責任者(CEO)だった故ロジャー・エイルズ(Roger Ailes)氏と看板司会者だったビル・オライリー(Bill O'Reilly)氏が、複数の女性たちからセクハラを受けていたと訴えられ示談に持ち込んでいたとする疑惑の影響で揺れ続けている。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は、番組を降板させられたオライリー氏が今年1月、1件のセクハラ問題を3200万ドル(約36億円)の示談金で解決に持ち込んでいたことを先週報じた。