中村との駆け引きを楽しんだ飯倉。試合を通じてセービングは安定しており、完封勝利に大きく貢献した。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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[天皇杯準々決勝]横浜 1-0 磐田/10月25日/三ツ沢
 
 遠藤渓太のクロスが相手のオウンゴールを誘い、この1点を守り切った横浜が、2年連続で天皇杯ベスト4進出を決めた。
 
 リーグ戦ではお互いに最小失点(28)で、堅守を持ち味とするチーム同士のソリッドな戦いのなか、ハイライトのひとつだったのが、前半終了間際の磐田の直接FKだ。
 
 キッカーは名手・中村俊輔。ボールを二度、手でバウンドさせてその感触を確かめ、スパイクの裏についた土を落とす。ゴールまでの距離は約40メートル。それでも中村は迷いなく自慢の左足で直接狙うと、無回転シュートが横浜ゴールに襲いかかる。
 
 これを巧みなフィスティングで防いだ横浜の守護神・飯倉大樹は、元チームメイトとの“駆け引き”を次のように語る。
 
「来るな、っていうのは分かっていた。あそこで壁を2枚、3枚置いても、あの人の無回転は壁の上を余裕で越えてくる。だから、わざと壁を立てなかったりとか、そういうちょっとした駆け引きはあったけど、個人的にはすごく楽しかった。
 
 俊さんとこうやって対戦するのは、試合前は嫌だなと思うけど、実際にピッチで一緒に戦うと、球種とか、見ているところとか、昔いろいろと教えてもらっていたことを、改めて思い返しながらプレーしていた」
 
 試合後は、中村と楽しそうに談笑していた飯倉は、この日も安定感抜群のセービングでゴールマウスを死守した。
 
「うちは堅守がベース。今日はアダイウトンとかを上手く抑えられたし、セットプレー以外は、守備に関してはそこまで怖さはなかった。常に先手を打てていたと思う」
 
 隙のないディフェンスを見せた横浜が、盤石の完封劇を演じた。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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