【東京モーターショー2017】ロッシ超え目指すライダーロボMOTOBOT Ver.2、ヤマハが発表。時速200kmの高速走行が可能に

【ギャラリー】Yamaha MOTOBOT Ver.2: Tokyo Motor Show 201710


10月25日に東京ビックサイトにて開幕した第45回東京モーターショーで、ヤマハ発動機がライディングロボット「MOTOBOT Ver.2」を公開しました。2015年に初めて公開されたMOTOBOT(Ver.1)は、人間用のバイクを自律的に乗りこなすロボットとして開発され、その目標として2017年までにサーキットで時速200kmの高速走行をすること、そしてMotoGPトップライダーのひとりバレンティーノ・ロッシへの挑戦を掲げていました。
 
ロッシ選手といえば今季もMotoGP第8戦オランダGPで優勝するなど第一線での活躍を続ける大ベテラン。そのロッシに挑戦するため、ヤマハはロボット技術に長けるSRIインターナショナルと協力してMOTOBOT Ver.2の開発を"加速"しました。

たとえば、ロボットの骨格となる部分にカーボン素材を用いて、ロカボならぬ増カボ(?)ダイエットを敢行。ロボット部分の重量を約45kgにまで削ぎ落としました。そしてステアリング機構の強化や前後ブレーキアクチュエーターのシームレス化によって減速とコーナリングの精度を従来より高めています。



人間ならサーキットの走り方を覚えるには習熟走行を重ねるのがもっと手っ取り早い方法です。ではMOTOBOTの場合はどうするのかと言えば、コースレイアウトと理想的な走行ラインをあらかじめ与えてシミュレーションを重ねつつ、サーキット走行も織り交ぜてコンピューターの判断力を鍛え上げていったとのこと。



サーキット走行では、1/1000秒単位で計測が可能な高精度GPSやIMU(慣性センサー)で位置や走行姿勢を把握し、さらに走行時の空気抵抗、エンジンブレーキトルク発生量などをリアルタイムに取得しながら"練習走行"を繰り返すことで、理想的なラインのトレースを実現していきました。

ギアの選択などもMOTOBOTが自分で判断しているものの、ブレーキングを含めたコーナリングの際の車体制御はデータだけでは難しく、実際のライダーから提供を受けた走行データと助言をシミュレーションに加えて、同時多発的に必要となる各部の操作をこなせるようにしています。

残念ながら東京モーターショー開幕時点では、MOTOBOT Ver.2はまだロッシ選手への挑戦を実現する段階には至っていません。ただ、ヤマハは東京モーターショーの発表の場でテストに用いたサーキットにおけるロッシ選手のタイムに対し、MOTOBOT Ver.2が約32秒落ちで周回したことを明らかにしました。

なお、ロッシ選手は8月31日にモトクロスを使ったトレーニング中に転倒、複数箇所を骨折する負傷によって9月のMotoGP第13戦サンマリノGPを欠場しました。ただ幸いにも第14戦アラゴンで早々に復帰を果たし5位入賞、栃木県ツインリンクもてぎで開催の第15戦日本GPでは転倒リタイアだったものの、10月22日に開催された第16戦オーストラリアGPでは2位で表彰台に立つなど、その勢いはとどまるところを知りません。

訂正:初出時AIと記載してましたが、MOTOBOTはAIによる制御は行っていないとのこと。お詫びして訂正いたします。