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フリーアナウンサーの高橋真麻さんが、財布から現金が全て抜き取られる被害にあったことをブログ(10月4日)で報告した。成田空港からハワイに向かう航空機の中で、盗まれた可能性が高いそうだ。

「鞄から目を離したのは爆睡していた飛行機の中だけなのですが…私の不注意にしても…こんな事ってあるの??」と驚きを隠せない様子だ。クレジットカードとレシートだけは残っていたという。

もし仮に、お金を盗んだ乗客を機内で発見して、客室乗務員に突き出して警察に通報がいった場合、どの国の法律で処罰されるのか。藤田昭平弁護士に聞いた。

●日本の航空機か、日本の領空内だったかどうか

「外国人同士の離婚など、私法(民事)の分野においては、どこの国の法律を適用すべきであるかということが問題となり、国際私法に則り判断されます。そのため、ある国の裁判所で、他国の法律が適用されることもあります。

その一方で、刑罰を定める刑法を含む公法の分野においては、自国の法律のみが適用されるのが一般的であり、裁判所で、どの国の法律が適用されるかといった問題は通常生じません」

それでは日本の場合はどうなるのか。

「日本の刑法では、基本的に国内で犯された犯罪を規律しており(属地主義)、それ以外の場合は国益を損なう犯罪や、日本人が行った若しくは被害者である重大事件について限定的に規律しています。

また、日本の航空機内で犯された犯罪についても刑法の適用があります(刑法1条2項)。

今回の事件では、高橋真麻さんが乗られていた飛行機が日本の航空機であるか、もしくは日本の領空内における事件であれば、日本の法律で裁かれることになります。

ただし、日本の航空機内の事件であっても、他国の領空上で事件が起きれば、その他国の法律次第では、その国の法律で裁かれることもあり得ます。この場合、管轄が併存することになります。

日本の刑法が適用される状況で、犯人が外国にいる場合、犯罪人引渡し条約を結んでいる国(現在の締結国はアメリカと韓国のみ)に対しては、犯人の引渡しを求めることができます。その場合、犯人の引き渡しを受けた後に日本で裁判をすることになります」

(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
藤田 昭平(ふじた・しょうへい)弁護士
刑事事件を得意分野とし、日本の勾留件数の多さに疑問を持ち、勾留請求却下や勾留決定に対する準抗告認容を多数獲得している。裁判員裁判も経験しており、少年事件や犯罪被害者の代理人等刑事事件を広く手掛けている。
事務所名:弁護士法人中村国際刑事法律事務所
事務所URL: http://www.t-nakamura-law.com