引き出しの特性を活かした使い方で、作業効率をアップさせましょう!(写真 : xiangtao / PIXTA)

デスクの上はきれいに片づいているのに、なぜかいつも探し物をしている。そんな人は引き出しの中がごちゃごちゃしているか、あるいは一見整理整頓していても、実際にはどこに何があるか把握できていないのです。探し物で時間を消費するなんて、無駄以外の何物でもありません。
今回は机の引き出しの特性を活かした使い方で、作業効率をアップさせる「時短術」を『時短術大全』からご紹介します。

引き出しをより便利に使うには?

通常、オフィスのデスクには、4つの引き出しが備えつけられています。デスク中央の下に位置している浅くて広い引き出しと、右側に縦3段に重なっている3つの引き出しです。

これらは、なぜそこにあって、なぜその大きさ・深さなのか、実は1つひとつに意味があります。それをふまえて収納すると、より便利に使える引き出しができるのです。では具体的にどうすればいいのか、見ていきましょう。

デスクの引き出しはトレーを活用

仕事の効率アップを図るためにも、デスクはきちんと活用したいもの。工夫すべき点はいくつかありますが、基本的に「よく使うものは近く」に、「あまり使わないものは遠くに」というルールにのっとって整理していくのがポイントです。

特に工夫すべきなのが、引き出しの使い方。資料や文房具をやみくもに放り込むことを避け、取り出しやすい配置に整理することが大切です。トレーで仕切りを設ければ、引き出し内にも手前(近く)と奥(遠く)を作り出すことができるので、使用頻度に応じた便利な収納を実現することができます。

浅い引き出しは一時的な”保管トレー”

次に、個々の引き出しについて見ていきましょう。

デスクの浅くて広い引き出しには、つい何でも入れてしまいがち。ですが、ここは「何も入れない」スペースにするのが、デスクを使いこなすコツです。折り曲げてはいけない大きな書類や、長い定規などは例外として、つねに空けておくのを基本にするのです。

あまり人の目に触れさせたくない書類があったら、席を離れるときに、そのスペースを保管場所にする。また、退社時間になったら、やりかけの仕事の書類をそのまましまっておけば、翌朝すぐに出して続きに取りかかれる。そのように、「一時的な保管トレー」にするのです。いったん仕事が終了したら、また空きスペースの状態に戻しておくのを忘れずに。

毎日何度も使うアイテムを収納

上段の引き出しは使用頻度の高いものを

デスクの右側の上段にある引き出し。一番使いやすいので、筆記用具や付箋、クリップなど、毎日何度も使うアイテムを入れるのに適しています。使用頻度の高いものほど手前に入れて平置きにし、すぐ取り出せるようにしておきましょう。

毎日使う文房具は細かいものが多いし、1日に何度も開閉することになります。中身が開けたときの振動で散乱してはいけないので、整理トレーや仕切りを使って、手にしたものは必ず同じ場所に戻す習慣をつけておけば整理整頓もできて一石二鳥。

詰め込みすぎると、中のものが取り出しにくくなるので、少しゆとりを持たせておくといいでしょう。鍵がかけられるようになっていることが多いので、印鑑や大事なものもここに入れます。

中段の引き出しは”深さ”を活かす

デスクの右側中段の引き出しは、ほどほどの深さがあるので、テープカッターなどの大きさがあるものや、上段ほどは使わない文房具、伝票や封筒、電卓などの小物を立てて入れておくのがベスト。立てておくと上から見ても取り出しやすいし、伝票や封筒の残量がひと目でわかるので、補充し忘れの防止にもなります。

ただ、深さがあるからといって、書類などを横に重ねて入れてしまうと、何が入っているかすぐにわからなくなります。一度そうなってしまうと、上からまた無秩序にものを押し込む結果になるので要注意。

ここをすっかり空にして、ノートパソコンとその備品の専用スペースにするという手もあります。

下段の引き出しは縦に収納

デスクの右側一番下の最も深い引き出しは、書類を保管する場所にしましょう。完全な処理済みではなく、まだ必要のある書類です。できればA4サイズにそろえて、バインダーやファイルボックスで分類し、上からそのラベルが見えるようにしておきましょう。

分類の仕方は人それぞれですが、「先月分の書類」「今月分の書類」「来月分の書類」と時系列で並べるのもオススメです。先月分の書類は、処分するなり倉庫に移動させるなり決めやすいので、ため込むことがなくなります。

デスクによっては手前部分に仕切りが設けられているものもあります。その部分は基本的に空にしておき、現在手がけている仕事の書類と資料だけを入れる専用のスペースにするといいでしょう。その仕事が終わったら、バインダーやファイルに移せば、無駄や停滞のない使い方ができます。

時短術で何度でも人生を仕切り直す


ここまで、引き出しの効率的な使い方をご紹介しました。

これが劇的な「時短」につながればいいですが、「短縮できた時間より、最初に引き出しを整理する時間のほうがかかるじゃないか」。そう思う方もいらっしゃると思います。

でも引き出しの整理によって探しものがなくなり、仮に1日10分の時短が可能になったとしましょう。週5日勤務とすると、1週間で50分捻出できます。1カ月にすると200分、3時間20分です。1年で40時間、5年で200時間、10年で400時間捻出できる計算です。

400時間と言われてもピンとこないかもしれません。文部科学省による中学校学習指導要領によれば、中学3年間で学ぶ英語の授業時間数は350時間です。つまり400時間とは、中学3年間分の英語の授業時間よりもはるかに長いのです。それほど多くの時間をどう使うか、それはもう、あなた次第です。

学生時代には同じレベルだったはずなのに、卒業して数年経ったら仕事もプライベートもずいぶん差をつけられていた……。誰しもそんな友人が1人や2人いるのではないでしょうか。1日は誰にとっても平等に24時間。にもかかわらず、この差が生まれた理由を、今一度考えてみてください。

「時短術」で得られた時間、それはもう一度人生を仕切り直すための、チャンスなのかもしれません。