神戸が前回王者の鹿島を破り、ベスト4進出

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[10.25 天皇杯準々決勝 神戸1-1(PK-5-4)鹿島 神戸ユ]

 第97回天皇杯全日本サッカー選手権の準々決勝が25日に行われた。神戸総合運動公園ユニバー記念競技場ではヴィッセル神戸と前回王者の鹿島アントラーズが対戦し、1-1で突入したPK戦の末に神戸がPK5-4で勝利。2000年度大会以来、2度目のベスト4進出を果たした神戸は、12月23日の準決勝でC大阪と対戦する。

 神戸は直近のリーグ戦となる21日のJ1第30節・鳥栖戦(1-2)から先発3人を変更し、DF三原雅俊、DF藤谷壮、MF大槻周平を起用。フォーメーションは4-2-3-1を採用し、ゴールマウスにGKキム・スンギュ、最終ラインは右から藤谷、DF渡部博文、DF岩波拓也、三原が並んだ。中盤はMF藤田直之とMF高橋秀人がダブルボランチを組み、右にMF小川慶治朗、左にFW渡邉千真、トップ下にFWルーカス・ポドルスキ。1トップには、9月20日の天皇杯4回戦・松本戦(2-0)以来、公式戦5試合ぶりのスタメンとなる大槻が入った。

 一方の鹿島は21日のJ1第30節・横浜FM戦(2-3)から一気にスタメン8人を入れ替え、GKクォン・スンテ、DFブエノ、DF伊東幸敏、MF永木亮太、MF土居聖真、MF遠藤康、MF小笠原満男、FW鈴木優磨がスタートから出場。大会歴代1位の釜本邦茂氏に並ぶ通算59試合に出場していたGK曽ヶ端準は、記録更新とはならなかった。鹿島のフォーメーションは従来の4-4-2。GKクォンを最後尾に据え、最終ラインは右から伊東、ブエノ、DF昌子源、DF山本脩斗が入った。中盤の底には永木と小笠原を配置し、右サイドハーフに遠藤、左に土居。前線は鈴木とFWペドロ・ジュニオールが2トップを組んだ。

 サイド攻撃でペースを握った鹿島は前半8分、この日2度目の右CKを獲得すると、キッカーの遠藤が左足で鋭いクロス。ニアに飛び込んだ鈴木が軌道をずらすようにヘッドで合わせるも、わずかにゴール左へ外れる。同22分には遠藤のスルーパスに右サイドのP・ジュニオールが走り込み、PA内右から右足でシュート。しかし、これもゴール左外に切れてしまった。

 ホームの神戸は前半25分に敵陣中央でFKを獲得し、セットされたボールの前にはポドルスキ、藤田、岩波。ポドルスキが蹴る素振りを見せつつ、岩波が右足でストレート性のシュートを打つ。しかし、ジャンプした壁を直撃し、続けて藤田が跳ね返りに反応して左足を振り抜くが、大きく枠の外へ。同33分には左CKから藤田が右足でクロスを送り、ファーの渡邉が昌子ともつれながらネットを揺らすも、ファウルで得点は認められず。前半は鹿島のシュート2本に対して神戸も1本と、静かな展開のままスコアレスで終了した。

 ハーフタイム明けの交代は両チームともなし。鹿島は後半もサイドに起点を作って攻めると、後半4分に右サイド深くでボールを奪われるが、渡邉のクリアボールが敵陣中央にいた昌子に渡る。昌子はフリーの状態から左足に体重を乗せた強烈なシュート。しかしゴール左に外れ、立ち上がりのチャンスを生かせない。神戸も攻撃のリズムをつかみ、同9分には強引なドリブルでPA内左に持ち込んだポドルスキが左足を振るが、シュートは山本に当たってゴール右外にそれた。

 互いに守備を崩す決定打に欠ける中、流れを変えたのは鹿島の小笠原。後半17分にピッチ中央から一発で最終ラインを切り裂くスルーパスを送ると、右サイドから駆け上がった伊東が抜け出す。PA手前右から右足で打ったシュートはGKキムに当たってゴール左に外れるが、これで獲得した左CKから先制点が生まれた。

 後半18分、キッカーの遠藤が左足でゴールから遠ざかるクロスを入れ、飛び出したGKキムにパンチングで弾かれる。しかし、ボールの落下地点にいた小笠原がPA手前中央から右足でふわりと浮かせたパス。PA内右で受けた昌子がフリーで右足を振り抜くと、GKキムの股下に当たったシュートが転がりながらゴールラインを割り、ついに均衡を破った。

 先制を許した神戸は後半21分に高橋とMFニウトン、同22分に大槻とMF大森晃太郎を交代させて反撃に出るが、リードした鹿島が試合をコントロールしながら主導権を握る。同28分には永木の右クロスをファーの山本が頭で折り返し、PA内右のP・ジュニオールが右足で強烈なシュートを放つも、GKキムの正面を突いた。

 1点を追う神戸は後半29分に右CKを獲得し、藤田が右足で蹴り込んだクロスにPA内中央の渡部がドンピシャのヘッド。だが、ゴール右に飛んだシュートはゴールライン上にいた遠藤に胸で防がれる。ピンチをしのいだ鹿島は直後に連続でビッグチャンスを創出。同31分に遠藤の絶妙なスルーパスからP・ジュニオールがPA内右で右足を振り抜き、その数秒後には鈴木の右クロスにニアの土居が右足で合わせるが、いずれもGKキムのファインセーブに遭った。

 鹿島は後半34分に土居とDF西大伍、同38分に遠藤とMF中村充孝を交代。神戸も同38分に渡邉を下げてFWハーフナー・マイクを投入し、パワープレーに移行する。すると同40分、左サイドの三原が入れたロングボールをハーフナーが頭で落とし、相手DFに当たったボールに自ら反応して左足でシュート。ゴール左隅に向かうも、横っ飛びしたGKクォンに弾き出された。

 神戸はこれで左CKを獲得し、後半41分にキッカーの藤田が右足で速いクロスを供給する。PA内中央の渡部が飛び出したGKクォンより先に右肩で合わせるが、留守になったゴールへ向かったシュートは小笠原にヘディングで跳ね返される。鹿島は同44分にP・ジュニオールとの交代でMF三竿健斗を投入。守備を固めて逃げ切りを図るも、神戸の新ストライカー2人が王者のプランを狂わせた。

 4分と表示された後半アディショナルタイムの終わりが近づく中、ポドルスキがキープからPA内左に鋭いドリブルで持ち運び、左足で速いグラウンダーのクロスを入れる。ゴール前でマークを外したハーフナーが左足のヒールで流し込み、指揮官の起用に応える貴重な同点弾。今夏加入し、再登録が行われる準々決勝から天皇杯への出場が可能となったポドルスキとハーフナーのコンビで1-1とし、試合は延長戦にもつれ込むことになった。

 延長戦で先にチャンスを迎えたのは鹿島。延長前半3分、左サイドの永木が右足で正確なクロスを送り、PA内中央でジャンプしながら合わせた西がネットを揺らすが、惜しくもオフサイドを取られる。延長後半6分には神戸の左CKの流れからPA内右の岩波が右足でシュート性のボールを蹴り込むと、ゴール前でノーマークとなっていた渡部が反応。しかし、左足で合わせたシュートはゴール右に外れる。鹿島も同10分、山本が送った左クロスにPA内中央の鈴木が左足で合わせるが、GKキムに正面でセーブされ、1-1のまま勝負の行方はPK戦に委ねられた。

 PK戦では3人目の中村が失敗した先攻の鹿島に対し、後攻の神戸は5人目の岩波まで全員が成功。昨季4回戦で1-2の敗戦を喫した鹿島にリベンジを果たし、17年ぶりにベスト4へ駒を進めた。


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