中国、新指導部が発足 第19期中央委員会第1回全体会議(写真:ロイター/アフロ)

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 中国共産党の最高指導部である政治局常務委員が選出され、習近平政権の2期目がスタートしました。今回の政権にはどのような特徴があるのでしょうか。また常務委員のメンバーはどのような人たちなのでしょうか。

 中国は共産党による独裁国家となっており、中国政府の上に共産党が位置する特殊な構造となっています(日本のような民主国家では主権者である国民が政府の上に位置しますが、中国の場合にはそれが共産党になっていると考えれば分かりやすいでしょう)。共産党では政治局が全体的な意思決定を行いますが、政治局の動きを決めているのは、7名からなる政治局常務委員です。したがってこの7名が実質的に中国の最高指導者ということになるわけです。

 習政権の1期目がスタートした時点では、習氏の権力基盤は盤石とはいえませんでした。元国家主席である江沢民氏が大きな影響力を持っており、習氏と対立していた胡錦濤前国家主席を中心とする共産主義青年団出身のグループ(団派)との勢力争いもありました。当初、習氏は江沢民氏のバックアップでトップに就任しましたが、政権の座につくと、江沢民グループの排除に動き出し、これがうまくいったことで政権基盤が固まりました。習氏はその後、胡錦濤グループの動きも押さえ、徐々に自身への権力集中を進めていくことに成功したのです。

 2期目となる今回の人事では、習氏への権力集中がより顕著となりました。江氏との関係が深いメンバーは常務委員からいなくなり、胡錦濤グループも李克強首相と汪洋副首相のみとなっています。残りのメンバーは2名が習氏のグループ、2名は無派閥ながら習氏との関係が深い人物ですから、習氏はよりスムーズに政権を運営できるでしょう。

 さらに特筆すべきなのは、本来であれば次の最高指導者となるべき人物が常務委員に登用されていないことです。政権2期目の人事では、次の政権でトップに立つ人物が明確に分かる形で常務委員に任命されることがほとんどです。しかし今回のメンバーはいずれも習氏と同世代となっており、年齢の若い常務委員が存在しません。習氏はこれまでの慣例を破って3期連続でトップに就任する野心を持っていると言われますが、今回の人事はその布石との声もあります。

 今回、就任した常務委員は以下の7名になります。

序列1位 習近平(総書記・国家主席)(64)【留任】
序列2位 李克強(首相)(62)【留任】胡錦濤グループ。以前は習氏と対立
序列3位 栗戦書(中央弁公庁主任)(67)【昇格】習氏の最側近とされる
序列4位 汪洋(副首相)(62)【昇格】胡錦濤グループ。対米交渉などで対外的に有名
序列5位 王滬寧(中央政策研究室主任)(62)【昇格】学者出身で習政権の理論面を担当
序列6位 趙楽際(中央組織部長)(60)【昇格】習氏の側近。政権1期目で習氏を支えた
序列7位 韓正(上海市党委員会書記)(63)【昇格】江沢民氏に近かったが、現在は習氏との関係が深い

(The Capital Tribune Japan)