神戸製鋼所の性能データ改ざん問題で、石井啓一国土交通相は24日、神戸製鋼所大安(だいあん)工場を立入検査することを明らかにした。同工場で製造されている部材は日本初の国産旅客機にも使われている。

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神戸製鋼所の性能データ改ざん問題で、石井啓一国土交通相は24日、神戸製鋼所大安(だいあん)工場を立入検査することを明らかにした。同工場で製造されている部材は日本初の国産旅客機にも使われている。新華社が報じた。

日本の三大大手鉄鋼メーカーの一つである神戸製鋼所は先週、データ改ざん発覚により、顧客離れが進んでいることを明らかにした。

▽航空産業の復活のカギ握るMRJにも暗雲

三菱重工業の報道官は最近、神戸製鋼所が生産しているデータ改ざんの可能性があるアルミ製品が、同社が開発中のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)に使われていることを明らかにした。

MRJは当初、初号機の納入を2013年に予定していたものの、開発スケジュールの遅延から、納品の時期も遅れていた。ロイター通信によると、日本政府にとって、MRJは航空産業の復活計画において非常に重要な位置を占めている。

石井国交相は24日の記者会見で、三重県にある大安工場を立ち入り検査するとした。同工場は三菱重工に、MRJに使われる部品を供給している。

立ち入り検査について、石井国交相は、「国産の航空機は、設計製造国として一義的責任を持っていることから、MRJ等の量産化に向けて品質に万全を期すため」と説明した。

神戸製鋼所は今月初め、複数の工場で生産した銅、アルミニウムなどに関し、性能データの改ざんや顧客に了解を得ない「特採(特別採用)」が常態化していたことを認めた。調査の結果、現時点で、データ改ざんが確認された製品は13製品あり、問題製品の納入先は延べ約500社あることが判明している。

23日の時点で、三菱重工は、MRJに安全性の問題は確認されておらず、神戸製鋼所の改ざん問題の試験の日程などへの影響もないとしている。

国土交通省は、神戸製鋼所のアルミ製品に対する調査をさらに進めるとしている。問題製品は自動車や新幹線の部品にも使われている。

▽JIS違反も認める

改ざん発覚当初、神戸製鋼所は、問題製品は顧客の特定の要求に達していないだけで、安全基準はクリアしているとしていた。しかし、同社の梅原尚人副社長は20日、一転して「子会社で生産した銅製品の中に経済産業省の日本工業規格(JIS)を満たしていないものがある」と認めた。

製品の品質管理体制を定めた「ISO9001」と呼ばれる国際規格の要件を満たしていない疑いもあり、規格を認証する2つの民間の審査機関が調査中で、認証の一時停止や取り消しなどの措置が取られる可能性もあるという。

神戸製鋼所は、製品の検査データの改ざんがあった山口県下関市の長府製造所で発覚後の社内調査に対し現場の管理職らが意図的に一部のデータ書き換えを隠していたことも明らかにしている。複数の第三者のみで構成する「外部調査委員会」を設置して、調査を行うという。

経済産業省製造産業局の小見山康二金属課長は、神戸製鋼所が品質の自主点検を巡り、隠蔽工作があったと発表したことについて、「このような行為は自主点検を通じた事実調査の信頼性を根本から損なうものだ」と強く批判した。

梅原副社長は20日の会見で、問題発覚により、取引先の一部がライバル会社に流れているとの見方を示した。

米国司法当局は16日(現地時間)、神戸製鋼所に対して、米国顧客に対して販売した製品の仕様不適合に関する書類を提出するよう求めた。また、欧州航空安全機関(EASA)は航空機メーカーに対し、神戸製鋼所製の部品について、合法性が証明されるまで使用を控えるよう勧告した。

神戸製鋼所に融資している銀行は、ロイター通信の取材に対して、「米国司法当局が神戸製鋼所に対して刑事調査に乗り出し、巨額の罰金が発生すれば、その影響は非常に大きくなるだろう」との見方を示した。 (提供/人民網日本語版・編集KN)