経営者や上司としては、部下に「質のいいビジネスマン」がいてくれることほど心強いものはありません。ではどうしたらそのような人間を教育することが出来るのでしょうか。今回の無料メルマガ『ビジネス真実践』では著者で戦略コンサルタントの中久保浩平さんが、「経営者としての資質を持った社員」の育て方を記しています。

経営者と社員

裸一貫、全くのゼロから独立し起業した人や一代で会社を築き上げてきた人というのは、雇われている会社員とは根本的に違うものがあります。それは、お金を払ってでもその仕事をするかどうか、ということです。

たとえば、普段当たり前のように使っている名刺や携帯電話。あるいは、コピー用紙にパソコン、机や椅子。さらには、出勤するための交通費、給与などの人件費。会社員は、それを経費とわかっていてもそこにかかっている価値がどういうものか分かっていない人が大半ですが、経営者はそうした経費を捻出し続け、会社、事業を運営しています。つまり、お金を払ってでもその仕事をする、事業を営んでいくというものが備わっています。

会社員の方の中にも1%くらいは、

「給料ゼロでもいいからその会社で働きたい」

「身銭を切ってでも今の仕事を全うするんだ」

という人もいるかも知れませんが、99%の人はおそらく

「給料ゼロなら転職するよ」

「身銭を切るくらいだったら会社辞めるよ」

ではないでしょうか。仕事をして給料がもらえるのが当たり前。それが貰えないようじゃ働けない、という人が99%だと思います。

それが別に悪いことではありませんが、他者よりビジネスマンとしての資質を上げたいのであれば、出張の度にチケットショップで格安の旅費を購入し、会社には正規の値段で立替請求し、その差額をお昼代にまわし、なんて知恵を絞っている場合ではありません。

そんなことよりも…、出張旅費に○万円かかる、移動時間に○時間かかる。自分にそれだけの経費と時間をかけてくれている、だったら、成果を挙げるために出来ること今しなくてはならいことに知恵を絞るのが本来のビジネスマンです。

あるいは、「それだけの時間と経費を使ってまで仕事することができるのであれば、それは自分にとってプラスなこと。自分への投資と考えれば安いもんだ。会社には請求しなくてもいい。それ以上の成果を叩き出し、その分会社に交渉すればいいんだ」と考えるのが、質の高いビジネスマンです。

また、何か問題が起きたときの対応力や責任感を持って取り組めるかどうかで質の高いビジネスマンかどうかも決まってきます。たとえば、自分に非がない問題に対して対応を求められた場合、「なんで俺が…」などと愚痴ることなく、「俺のところにそういう案件ドンドンもってこい。なんとかしてやる」と、うそぶくくらいのビジネスマン。いちいち愚痴るのではなく「やってやる感」を持って挑むことで一回り大きな器を養うことにもなります。

よく仕事に対して使命感を持って取り組みましょう、といいますが、実際「使命感を持ってやってます」というサラリーマンに出くわしても、その使命感とは歯切れの良い言葉だけで会社への甘えがある方がほとんどです。経営者の持つ、器とはまるで違います。

使命感とは、会社から与えられるものではなく、経営者の持つ器やお金を払ってでもその仕事を全うするという姿勢のようなものから生み出されたものが本当の使命感です。そうしたものを持っている社員が1人でも2人でも育つと、圧倒的な強い組織、会社になっていきます。

御社では経営者の資質のある社員が1人や2人育っていますか? あるいは、育てていくにはどのような教育や指導が必要だと思いますか?

■今日のまとめ

『経営者としての資質を持った社員を育てる。』

● 社員向け

自分は会社に対する甘えがないかどうか? チェックしてみる。同僚同士でもチェックしてみる。経営者としての資質を学ぶには何が必要か? どうやって学ぶか?ノートに書き出してみる。書き出したことを実際に取り組む。

● 経営者向け

スタッフに経営者としての資質を養ってもらうための環境つくりや工夫など、列挙してみる。列挙したことを計画し実践する

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