ED薬は多様化している(写真はイメージ)

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「最近、勃ちが悪くなった」というのは壮年男性共通の悩み。「ED(勃起障害)かもしれない」と薄々気がつきながらも、「ED薬をどうやって買ったらいいかわからない」「恥ずかしい」という人はまだまだ多いようだ。またジェネリック薬や、錠剤ではない新タイプのED薬が次々と登場している。改めて他人には聞きにくいED薬の選び方・買い方をおさらいしよう。

 現在、日本で認可されているED治療薬は「バイアグラ」(1錠あたり25ミリグラム約1300円)、「レビトラ」(同10ミリグラム約1500円)「シアリス」(同10ミリグラム約1700円)の3種類だ。いずれも血管を拡張して血流を改善し、ペニスを勃起しやすくする仕組みだ。

 この3種にはそれぞれ「個性」がある。持続時間ならシアリスに軍配が上がる。バイアグラの持続時間は約5時間、レビトラは約8時間だが、シアリスは約30時間以上効果が継続する。ED治療に定評がある新宿形成外科の岡和樹・院長がいう。

「シアリスは効果が長く続くことから、長期の旅行などで性交のタイミングがいつになるか分からないときなどに向いています。一方、即効性に長けているのはレビトラ。シアリスは3時間前、バイアグラは1〜2時間前に服用しておく必要がありますが、レビトラは飲んで10〜30分程度で効き目が実感できます」

 いずれも食後の服用は薬効を低下させる。またアルコールとの併用も勧められない。

 世界初のED薬であるバイアグラにもメリットがある。ジェネリック薬(後発医薬品)が多く、安価に手に入れられることだ。現在国内で流通するバイアグラ・ジェネリックは9種類。価格は先発医薬品の半分程度だ。ジェネリックではないが、昨年10月には「バイアグラODフィルム」(1枚50ミリグラム約1000円)という新型も発売された。

「効き目はバイアグラと同じですが、水なしで飲める薄いフィルム型が特徴。財布や手帳などに挟んでおけるため服用していることに気づかれにくい」(新宿ウエストクリニックの室田英明・院長)

 これらは基本的に他の病気の薬と併用しても問題ないが、唯一、心血管障害に処方される薬はNGだ。

「不整脈の薬に含まれるアミオダロン、狭心症の薬に含まれるニトログリセリンと併用すると、血圧が下がる副作用が生じ危険です」(前出・岡院長)

◆スポイトでペニスの先に

 経口薬以外の治療法も登場している。MUSEはペニスの尿道口からアルプロスタジルという治療薬を専用の極細スポイトで直接注入する最新のED治療法だ。前出・新宿形成外科の岡院長がいう。

「尿道壁を通じて体内に浸透し、陰茎の血管を広げる作用がある。挿入の仕方が悪いと尿道を損傷する危険があるためまだ国内では多く流通していませんが、当院では医師の指導・説明のもと実際に使ってみてから処方しています。薬剤を挿入して5分ほどで効果が現れ、1〜2時間持続します」

 前述した心血管障害の薬を常用していて、バイアグラなどの経口ED治療薬が飲めない人でも使用できる。国内未承認で保険適用外のため1回分(500マイクログラム)で約1万円と少々値は張る。

 ED治療薬は病院で処方を受けることが望ましい。医療機関での診察は「問診」が基本で、下着を脱いで陰部を露出したり、ペニスに触診が行なわれることはほとんどないので過度に警戒する必要はない。

 ED専門を謳うクリニックではスタッフが男性のみというケースが多く、周囲の目を気にするストレスが軽減されるよう配慮されている。薬も院内処方が普通だ。ただし、前立腺肥大や前立腺がんなど泌尿器系疾患がある場合は、泌尿器科を受診したほうがいいだろう。医師を介在しない通販を利用する方法もあるが、偽造品などを掴まされるケースも問題化しているのでやはり病院処方が安心だ。

※週刊ポスト2017年11月3日号