米ニューヨーク州で自閉症とともに生きる16歳のポール・フェラーラJr君。彼には、あるコレクションがある。それが“ワッペン”(記章)だ。

現在、Facebookを中心に、ポール君にワッペンを贈ろうという呼びかけが起こっている。

警察官だったお父さん

ポール君のお父さんは、2001年に起きた米同時多発テロ9.11で活躍した警察官だ。

そんなヒーローは、2014年8月に9.11に関連したがんでこの世を去った。

CNNによると、米疾病対策センターの統計では、この事件で関連してがんと診断された患者は2016年6月30日時点で5400人を超えるという。現場で発がん性物質や汚染物質を吸ったことが原因とみられている。

父の葬儀では、ニューヨーク市警察の本部長から、ポール君に警察のチャレンジコインが手渡された。これはメダル状のもので、軍隊や警察官が仲間を示す証しとして持っているものだ。親交のある相手にトレードされることもある。

これをきっかけに、ポール君はチャレンジコインを収集するようになった。

殉職者を偲ぶ場で手渡されたワッペン

2017年5月、殉職者たちを偲ぶNational Police Week中に、彼の父親の名前がワシントンD.C.の慰霊碑に刻まれることになった。

現地に向かったポール君は、多くの人とチャレンジコインの交換をした。中には、コインとともに警察官のワッペンを渡してくれる人もおり、その日をきっかけに、彼は警察のワッペンを収集するようになったのだという。

ポール君にワッペンを

そんなポール君のため、母親のキャリー・フェラーラさんは10月19日にFacebook上でワッペンを送ってくれないかとの呼びかけを投稿した。警察のワッペンだけではなく、消防署や軍隊などのワッペンも歓迎するという。

投稿は400件以上もシェアされ、数々のSNSや掲示板でも拡散されている。

多くの人々が動いた

10月23日には、ポール君の母親は送られてきたワッペンの数々を紹介した。

アメリカ各地の警察関係者だけではなく、世界各地の収集家から「送った」との声が投稿されている。中にはポール君の父親の元同僚だという男性からの、「送ったよ。彼と働けて幸せだった」とのコメントもある。

ポール君だけではなく、彼を思う母親も喜ばせる結果となりそうだ。