新風館再開発計画の完成予想図(NTT都市開発の発表資料から)

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 NTT都市開発は24日、京都市中京区の烏丸御池で計画していた複合商業施設「新風館」再開発工事に着工したことを明らかにした。新風館の歴史ある建物を残しながら、新たに地上7階建てのビルを建築、ホテルを核に飲食、物販店などが入居する。完成は2019年8月の予定。

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 新たに建設される建物は鉄骨地下2階地上7階建て。新風館と新たな建物とを回遊できる構造とし、約2万5,700平方メートルの延べ床面積を確保する。地下2階では市営地下鉄の烏丸御池駅と接続する。

 開発コンセプトは新風館が持つ伝統と革新のイメージを継承し、この場所にしかない京都のランドマークづくり。このため、京都の歴史豊かな街並みを次の世代に伝えることを念頭に置き、設計された。

 地下と地上1階に店舗を集約し、2階以上をホテルとして使用する。客室数は213室となる見込み。烏丸通から東洞院通をつなぐ屋根付きの回遊路を設けるほか、地域に開放された中庭を置き、市民や観光客が集う場所とする。

 新風館は1926年に竣工した地上3階建ての洋館で、京都市中央電話局として長く使用され、市の登録有形文化財第1号になっている。2001年からは改装のうえ、ファッション、インテリアなど約30店が入る商業施設に生まれ変わった。

 レンガ造り風の外観がヨーロッパを思わせるレトロな雰囲気を漂わせ、市民や観光客に親しまれたほか、中庭でファッションショーやコンサートなどさまざまなイベントが開かれてきたが、2016年3月で閉館した。その後は一部が解体され、駐車場などに使用されていた。

 京都市によると、市内には年間5,500万人を超す観光客が押し寄せているが、外国人観光客の急増により、ホテルの客室稼働率が90%近くに達するなど宿泊施設不足が深刻さを増している。

 新風館がある場所は地下鉄烏丸線、東西線が交差するだけでなく、阪急烏丸駅にも近い市の中心部。それだけに、市は市内の宿泊施設不足を緩和するとともに、新たな交流スポットとして活用されることを期待している。