教育にはお金がかかる?

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昼間 たかしと鈴木士郎による『東京23区教育格差 』(マイクロマガジン社)は東京23区の教育格差に注目した本です。これまで学校ごとの実績を比較する本は多く存在していましたが、東京23区の教育格差をあらためて見直した本はなかなかないのではないでしょうか。

まわりの空気に染まる

子どもに良い教育を受けさせるにあたって、小さい頃から学習塾に通わせて名門といわれる学校に入れれば万事安泰というわけではありません。教育は一人で受けるものではなく、まわりの子どもたちとの集団生活の中で培っていくものであるため、どうしてもまわりの影響を受けやすくなります。本書では、これまではっきりと語られることのなかった「あいまいな空気感」のようなものを浮き彫りにしていきます。例えば誰もが経験があるでしょうが、まわりが勉強している空気だと自分も勉強しなければいけないと思うでしょうし、まわりがだらけているならば、まあ今日のところはいいかと思ってしまう。教育の現場では、そうした要素が大きく関わってくるのです。

通学の利便性にも注目

本書はさらに通学の利便性にも注目しています。名門と呼ばれる学校が集中する地域へ通うことを想定した場合は、どの区に住むのが妥当なのかといった視点も提供しています。k得単に言えば、もはや住む場所によって将来が決定されてしまうといっても過言ではないでしょう。偏差値ばかりではない、新たな視点から教育問題に斬り込んだ良書だといえます。