中国共産党の新たな中央委員と同中央候補委員の名簿から国家副主席の名が消えた。中国共産党上層部の人事では満68歳が事実上の定年になっていたが、李副主席は現在66歳であり、異例の人事となった。第19回中国共産党大会の閉幕式の天安門広場。

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中国共産党は5年に1度の党大会を閉幕した24日、次回2022年までの党中央を構成する第19期中央委員と同中央候補委員の名簿を発表した。同名簿からは李源潮(リー・ユエンチャオ)国家副主席の名が消えた。中国共産党ではこのところ、党大会時に年齢が満68歳に達している場合には「引退」することが慣例になっているが、李副主席は1950年11月20日の生まれで、現在66歳だ。

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中国共産党の権力ピラミッドは上から総書記、総書記を含む中央政治局常務委員、中央政治局非常務委員、中央委員、中央候補委員となっている。中央政治局の常務委員と非常務委員は中央委員を兼任する。李副主席はこれまで中央政治局非常務委員だったが、新たな名簿では中央委員にも中央候補委員にも選ばれなかった。したがって、中央政治局非常務委員から外れることが確実になった。

李副主席は、胡錦涛前国家主席のつながりが深く、12年の党大会では中央政治局常務委員に選出する動きもあったが、江沢民元国家主席など長老の反対で見送られたとされている。また、李副主席については16年ごろ、中国外のメディアから不正に関与していた疑いをもたれ調査対象になったとの報道も出た。

李副主席の国家副主席の任期は次回の全国人民代表大会の開催時である18年3月まで。それまで国家副主席の地位に留まれば、共産党中央委員でない人物が国家機構においてナンバー2を務めるという、やはり異例の事態になる。

24日に発表された中央委員の名簿は計204人で、留任したのは65人にとどまった。劉副主席と同様に、満68歳に達せずに名簿から姿を消した中央委員も珍しくない。米国に本拠を置き、「反共産党」の立場で報道を続けている大紀元は、新たに選出された中央委員の多くは、習近平総書記がかつて福建省、浙江省、上海市で仕事をした際に重用した人物と指摘した。

李副主席については、閑職である中国人民協商会議の副主席に転任するとの見方もある。現在の政治協商会議副主席は22人で、他の要職に就く人物の兼任である場合が多い。(翻訳・編集/如月隼人)