小池都知事が二酸化炭素排出ゼロのエコ五輪を目指すと言うので、平昌五輪などエコ五輪の先人をご紹介するの巻。
究極の温室効果ガス排出防止策、それは消火!

週末は選挙などもありましたが、相変わらず僕に7億円くれるという政策を実現する政党は現れませんでした。7億円欲しい。でも誰もくれない。辛いです。そんななか、7億円はくれないくせに、他人に身銭を切らせる約束だけは気前よくしてくれる小池百合子東京都知事が新たな「アテクシのお約束」を発表しました。

何と、2020年東京五輪・パラリンピックの開閉会式にあたる4日間、東京都における二酸化炭素の排出をゼロにするというのです。これには早速世間から「そんなに息を止められません!」といった反応も出ましたが、もちろんそういうことではありません。

二酸化炭素の排出をゼロにすると言っても、実際にゼロにするわけではなく、都が実施している排出量取引制度に基づいて、企業などが削減した温室効果ガスの排出量を都に寄付してもらい、「その日東京が排出するぶんと、寄付してもらったぶんで差し引きゼロにする」という話です。



言葉が難しいのでひとつずついきましょう。まず温室効果ガスとは何かと言うと、端的に言えば二酸化炭素です。実際にはほかにも温室効果を持つガスはあるのですが、今回の事例においては二酸化炭素、それも「燃料、熱、電気の使用に伴い排出されるエネルギー起源の二酸化炭素」のみのことを指します。要するに「火力発電やガス燃焼によって出る二酸化炭素」のことです。

つまり、ここでいう温室効果ガスの排出を減らすというのは、「電気やガスなどを使う量を減らす」ということです。節電と言えばわかりやすいのに、あえて「温室効果ガス排出量削減」と言うのは、節電だとただケチくさい感じだけれどガス削減だとスゴそうだから…というのは嘘です。節電だと太陽光発電や風力発電まで巻き込まれますが、それら再生可能エネルギーはここではノーカンなのです。温室効果ガスを出しませんから。化石燃料由来の電力使用量を減らそう、ということです。

で、東京都では2002年から大規模事業所を対象に温室効果ガスの排出量の削減を促す対策を進めてきました。その発展形として、2008年に条例を制定し、東京都における温室効果ガス排出量削減の義務付けをしたのです。要するに「オフィスビルや工場で使う電気やガスを減らしなさい」ということです。これは制度導入前の実績ベースで決まる基準排出量(つまり電気・ガス等の使用量)に対して15%とか17%とかを減らす…という義務付けでした。

その際に、セットで導入されたのが排出量取引制度でした。排出量削減が上手くいかない事業者が、排出量を上手にたくさん削減できた事業者から、「削減した排出量を買う」という仕組みです。これによって排出量削減を頑張ることにインセンティブが生まれて、どんどん削減が進むだろう…という話なわけです。

このような制度のうえに、今回の小池都知事のお約束「4日間、二酸化炭素排出をゼロにする」というのは成り立っています。ザックリ言えば「東京都が4日間で排出する二酸化炭素(つまり電気・ガス)に相当する量を、あらかじめ一般の事業者に節減させておき、排出取引によってそれを都に付け替え、都の排出量を見かけ上ゼロにする」という意味です。しかも、削減した排出量を買うのではなく都に「寄付」させるという話ですので、「他人の頑張りをタダでいただき、手柄はアテクシのものにします」という極めて面の皮の厚いお約束なのです。

↓排出量の削減は、例えば「白熱電球を、消費電力の少ないLED電球に交換する」ことなどで実行できます!

どうでもいいですけど、この知事「家庭の知恵」みたいな政策好きですね!

午後の情報バラエティとかで人気ありそう!

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東京都では、2020年には2000年比で20%の削減(エネルギー換算で)、2030年には2000年比で30%の削減(エネルギー換算で)をすることを目指しています。2002年にこの取り組みを始めたのは当時の石原都知事でした。石原氏は友人である開高健氏の「明日世界が滅びるとも、今日あなたはリンゴの木を植える」という言葉を引いて、環境再生への取り組みを広く訴えたのです。

今回の小池都知事の発表は、10年以上に渡る都・都職員・事業者たちによる努力と、そこで積み上げられてきた成果を、「チョチョイ」とアテクシの考えたプランに付け替えるという行為です。今のままでエネルギー消費量の削減をつづけていけばいいだけのものを、付け替えによって、さも「自分が何かやった」かのように見せる。僕はそれはズル実績だと思います。金を払うのもどうかとは思いますが、タダもらいというのはこれはさすがにムシがいい。

そんな付け替えのまやかしなどではなく、新たに温室効果ガス、減らしていきましょう。すでにお隣の韓国では、2018年平昌五輪を史上最高のエコ大会にするための取り組みを始めています。すぐれた先例を見習い、さらに一歩先へと進めていく。それこそが文明のリレーであり、人類の発展です。学ぶは真似ぶ、なのです。

↓これまでに平昌五輪が繰り出したエコ対策の数々に東京も学ぼう!
●そもそも人がこない感じにする
宿泊施設の慢性的な不足、輸送手段への不安、そもそも興味がない国民…コツコツと積み上げた努力により、チケット販売は進まず。人さえこなければ、飛行機もクルマも余計な稼働をせず、電気も使わず、煮炊きもしなくなる。「人類の死滅こそ究極のエコ」という思想に通ずるこれ以上ないエコ対策。

<ちなみに、一部の非エコ派からはチケットを買うと時計がもらえるなどのオマケ作戦で、人を呼び込もうとする動きも>



●太陽光照明&総天然空調スタジアム
3万5000人を収容し、開閉会式などに使われるメインスタジアムは、全面開放屋根(屋根がないの意)によって太陽光をフルに活用することを可能とする。天然の照明が描き出すセレモニーには、「長野並みの予感」「長野よりはマシだろう」「どっこいどっこいでは?」との呼び声が高い。さらに空調に関しても天然風を利用するエコシステムを導入。日によってはマイナス20度になるというが、その場合は防寒具(ひざ掛け)を貸し出すというオープンカフェみたいな心遣いも。なお、客席は総仮設で横から見ると土台がスカスカのため、歩くとグニャグニャするとかしないとか。五輪・パラリンピックの開閉会式で4日間使用したあとは使い道がないため、大半の部分を取り壊す想定とのことで、経済的にもエコスタジアムとなった。

<作りかけに見えるかもしれないが、これで完成>


●再生エネルギーをビュンビュン利用

平昌五輪会場に臨む山の尾根に立ち並ぶ巨大な風車。これこそが平昌に吹く強い風を活かした風力発電の装置だ。五輪運営にあたっても、こうした再生エネルギーを積極的に利用することとしており、エコのためには「ジャンプ競技が強風でやりづらいですね…」などの意見は無視せざるを得ない。なお、ごくまれに風力発電装置が強風で倒れるという事故が起きるが、五輪期間中は大丈夫だと思われる(たぶん)。

<どれだけ風が吹こうが、全選手同じ条件なら問題ナシ>


東京がカーボンゼロなどと言っているのが恥ずかしい!

自然とともに生きる五輪、それが平昌!

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徹底的にエコ、平昌の姿勢に聖域はありません。24日に行なわれた平昌五輪の聖火採火式では、さらなるエコが断行されたのです。東京のカーボンオフ宣言に「二酸化炭素を排出するから聖火も消せ」と難癖がつくのを見越していたかのように、温室効果ガスの排出を元から断とうということで…

↓聖火の採火に合わせて雨を降らせ、採火不可能に追い込む平昌!
<採火式の日、ギリシャはあいにくの曇天>


<そのため、本来ならこのように凹面鏡を使って太陽の光で点火するはずが、採火ができず…>


<前の日にリハーサルで点けた種火のほうからトーチに点火>


おぉぉぉい!ダメだよ!せっかく採火不能に追い込んだのに、結局火が点いてる!

温室効果ガスが出てますよ!

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ギリシャの太陽神さえエコに協力し始めた平昌五輪。一見すると雲行きがアヤしいとか、出鼻ぽっきりみたいな感じでしょうが、これはエコなのです。別に聖火がちゃんと採れなくても何の問題もありません。かつての大会でも同じようなことがありました。1998年、長野五輪。そのときも採火式で天候思わしくなく、やはり前日にリハーサルで採っておいた種火のほうから聖火をいただいたのです。そして、立派に五輪をやり遂げたのです。

「そう言えば、長野五輪は天候めちゃくちゃ悪かったな!」
「スキーが毎日悪天候で順延してた」
「一流選手がボコボコ転んで失格してた」
「ジャンプでは逆に雪降りすぎてみんな失敗」

すみません、ちょっと心ないインターネットの難癖みたいなのが4行ほど見えましたが、気にしないでください。聖火なんて、なきゃないで別に困るものではないのです。必要のないものはすべて消す、それが節約・節電の基本。平昌ではそういった新しい五輪を作っていってくれるはず。東京は排出取引前提で聖火をバンバン燃やすつもりでしょうが、平昌を見て、一歩立ち止まることも必要かもしれません。温室効果ガス、もっと減らせないかな?と……。

↓平昌が参考にする長野五輪では競技中に電気を消しちゃうエコ事案もありました!



これはダイレクトに温室効果ガスを抑えられている!

関係ないですけど、男性のほうが若くて別人のようです!

エコだけが目的なら電気もガスも全部消せばいいと思います!