個人向けインクジェットプリンター販売の前年比(画像: GKFジャパンの発表資料より)

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 リーマンショック以降落ち込みが顕著だったプリンター市場だが、ここ数年ピークだった2007年の出荷水準に徐々に戻りつつある。世界各国で展開している調査会社「GfKジャパン」は、国内の個人向けインクジェットプリンターの販売動向を調べている。

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 2017年1月から9月におけるインクジェットプリンターの個人向け販売は、台数では前年比5%減となったが、金額では同5%増とプラス成長に転じている。平均販売価格が前年同期から10%上昇したことが金額規模の拡大に貢献しているようだ。

 インクジェットプリンターの税抜平均価格は2015年には1万2,300円まで下がり、1万円未満の販売数量構成比は49%に達した。しかし、2016年に各社がフルモデルチェンジを図ったことなどが要因で平均価格は上昇に転じ、1から9月期では1万3,900円となった1万円未満の数量構成比は前年同期から6%ポイント減少し38%となったが、一方で2万円以上は3%ポイント拡大し14%を占めた。昨年の年末商戦後にハイエンドモデルが値崩れしなかったことが比較的高い価格帯の拡大を後押ししている。

 今年8から9月の期間にメーカー各社から発表された新型プリンターは、高価格帯やフラッグシップ機のラインナップを拡充する動きがあった。これらのモデルでは、インク改良などによる画質の向上やランニングコストの低減が強く訴求され、メーカー技術の総力を揚げて取り組んだ製品がそろっている。

 プリンター市場の第4四半期(10-12月)は年間販売数量の4割弱を占める商戦期を迎える。プリンターの出荷台数は近年復調傾向だが、ペーパーレス化やオフィス需要の頭打ちで市場は成熟ぎみだ。今後のメーカー各社の動きだが、プリンター本体とインク代を合わせたランニングコストや画質に改めてフォーカスし、ハイエンド機で、ヘビーユーザーの買い替えや印刷需要を喚起しようと考えているようだ。