いわゆる「無期転換ルール」により、2018年から「契約期間の定めをなくして働きたい」とする契約社員やパート、アルバイトの要望に企業が従わなければならなくなりました。無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』では著者で社労士の飯田弘和さんが、来年大量に誕生する無期契約社員と就業規則についての注意点などを記しています。

御社の就業規則には、無期転換の定めがありますか?

御社で働く従業員の中には、労働契約の期間の定めがある方と、期間の定めのない方がいると思います。通常ですと、正社員の方は、期間の定めのない働き方が多いと思います。パートやアルバイトの方とは期間の定めのある契約を結び、例えば3ヶ月ごとに契約更新をしたりして、働いてもらっていることが多いのではないでしょうか?

今までずっと契約の更新・更新と繰り返して、長期間働き続けてもらっている人については、「契約期間の定めをなくして働いてもらって下さい!」という制度ができました。これが、労契法第18条に定められている「無期労働契約への転換」という制度です。これは、同じ会社で通算5年を超えて、繰り返し労働契約を更新された場合、労働者が申し込めば、期間の定めのない労働契約へ変更しなければならないというもの。

この「無期転換」の対象となる従業員の方が、いよいよ来年の4月1日以降、たくさん出てくると思います。対象となる従業員の方が「無期労働契約(期間の定めのない契約)で働きたい!」と申し出れば、その方たちを無期で雇わなければなりません。そうなりますと、今までは「契約期間の満了なんで、そこで辞めてもらいます」なんていうのが可能だったのに、無期契約転換後はできなくなります。

ただ、この「無期労働契約への転換」が行われても、正社員と同じ待遇にする必要はありません。今まで3ヶ月とか半年ごとに契約更新していたものを、その更新のない、期間の定めのない働き方に変更するというもの。それ以外の部分の契約内容を変える必要はありません。

ただし、就業規則については、どの部分が「無期労働契約への転換」後の労働者にも適用され、どの部分が適用されないのか、ハッキリさせておく必要があります。ここをハッキリさせておかないと、後々、面倒なことになる場合があります。

ただ、経営者の気持ちの上では、クビ切り(雇い止め)しにくくなるなぁという思いがあると思います。期間満了での雇い止めができなくなる訳ですから…。

※ 実際は、期間の定めのある労働契約者であっても、期間満了で簡単にクビ切り(雇い止め)できる訳ではありません。お互いの「無知」のために、今まで、それがまかり通っていただけです。

もちろん、正当な理由による解雇はできますし、業績不振によるリストラの際には、正社員に先立って、彼らを解雇することが許されます。

何とか、「無期労働契約への転換」とならない様、色々と脱法的な方法を考えている会社もあるようですが、法令や通達により、なかなか難しいと思います。そんなことより、今の労働市場の状況を考えると、たとえパートでも、優秀な人材は確保するという事に頭を使ったほうが良いと思います。

以上を踏まえて、あらためてお聞きします。

「御社の就業規則には、無期転換の定めがありますか?」

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