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●縦長になった理由

10月16日、ファーウェイはドイツ・ミュンヘンにおいてスマートフォンの最上位機種「Mate 10」シリーズを発表した。ベルリンで発表した最新SoC「Kirin 970」を搭載した最新端末になる。

その中でも上位モデルの「Mate 10 Pro」は、日本での発売も予定されており、2017年を締めくくる「大型」スマートフォンになりそうだ。果たして同時期に登場する、アップルの「iPhone X」やサムスン電子の「Galaxy Note8」に対抗できるのか。

○ファーウェイも「縦長」採用、理由は持ちやすさ

日本でも発売予定のMate 10 Proでは、縦横比「18:9」の6インチ大画面を採用した。一般的なスマホの画面はテレビと同じ「16:9」であるのに対し、サムスンやLG、アップルは最新モデルで相次いで縦長の画面を採用。ファーウェイもスマホの最新トレンドに乗ってきた。

なぜ縦長なのか。その理由は、スマホの画面の大型化が限界に達したからだ。画面サイズが6インチを超えると、片手で持ちにくいとか、ポケットに入れづらいといった問題が出てくる。

そこで画面を縦方向に伸ばせば、横幅を維持したまま大型化が可能になる。Mate 10 Proの画面は6インチだが、横幅は74ミリ台に収まった。5.5インチ画面の「iPhone 8 Plus」より3ミリ以上細く、たしかに持ちやすい。

ただし、前面のほとんどを画面が占めるため、ホームボタンを置く場所がない。Mate 10 Proでは指紋センサーを背面に搭載した。最近のファーウェイは指紋センサーを本体前面に置く傾向にあったが、再び逆行することになった。

●今後はAIで勝負か

○アップル、サムスンのライバル機と直接対決

発表会でファーウェイは、アップルやサムスンに真正面から勝負を挑んだ。まず、本体サイズの面ではiPhone 8 Plusに圧勝した。外観を大きく変えないiPhoneの一貫性にも魅力はあるものの、先進性ではたしかにMate 10が優れる。

認証方式は、Galaxy S8やNote8は「指紋センサーと間違えてカメラレンズに触れてしまう」、iPhone XのFaceIDは「認証に手間がかかりすぎる」と批判した。

ライバル機が続々と採用するワイヤレス充電も、「良さそうに見えるが、充電速度は遅い」とバッサリ。ファーウェイ独自の超急速充電「SuperCharge」では、「安全で信頼性も高い。第三者機関の急速充電認証も得た」と、バッテリー問題でつまずいたサムスンを牽制した。

ただ、Galaxyは指紋以外に顔認証や虹彩認証の選択肢も提供している。ワイヤレス充電はたしかに遅いが、GalaxyやiPhoneは有線の急速充電にも対応している。慎重に中身を見ていくと、追いかける立場のファーウェイが背伸びしている印象も受ける。

○目標はAIエコシステムの構築

今後、競争が激化しそうなのが人工知能(AI)だ。Mate 10シリーズが搭載するファーウェイの自社製プロセッサー「Kirin 970」は、AIに必要な処理に特化した機能を持つ。これを利用することで、カメラアプリでは被写体を「花」や「料理」、「猫」などと瞬時に識別できることを示した。

さらにグーグルと組むことで、Androidのサポートも得た。AIを使いたいアプリ開発者は、ファーウェイ独自の仕組み以外に、Android標準の仕組みを使った場合でも、Kirin 970のパワーを有効活用できるようになる。

その狙いは、強力なプロセッサーを自社で独占せず、世界中の開発者を巻き込んだ「AIエコシステム」を作ることにある。ファーウェイのスマホなら、AIを活用したアプリも快適に動く。そんな一歩先の時代を見据えた戦略といえる。