前回の記事「中古マンションに掘り出し物などない。『好立地なのに安い』ワケ」では、都心の老朽化マンションを買い占める業者について話してくれた無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』の著者でマンション管理士の廣田信子さん。今回は、郊外型の高経年団地やマンションを買い占めている業者についてです。どうやら、爆買いでおなじみの中国が関連しており、さまざまな被害も出ているようです。

高経年マンションを買い集める理由は?

こんにちは! 廣田信子です。

「中古マンションに掘り出し物などない。『好立地なのに安い』ワケ」では、都心の老朽化マンションを買い集めている業者がいるという話をしましたが、郊外型の高経年団地を買い集めている業者もいて、これを心配する声も聞きます。

こちらは、中国人向けの投資物件の仕入れの可能性が高いです。日本にいる中国人が、本国で日本の不動産に投資したい人を募って、不動産を販売するのです。で、物件の仕入れは、日本人のにわか不動産業者がやっているようです。

このようにして、日本に来たこともない中国の人が、あっという間にマンションの区分所有者になるのです。 日本は、外国人が自由に不動産を購入できる珍しい国ですから。「中国の人が不動産を購入したっていいでしょう?」「他の国の人も買っているでしょう?」と思われる方もいると思いますが、やはり圧倒的なパワーで不動産まで爆買することの影響の大きさを伝えるため、そのまま書いています。

新築のタワーマンションと違って、高経年マンションは、値上がり益を期待する投資でなく、それを貸すことで利益を出すことを期待しているケーズが多いようです。一番の使い道は、民泊ビジネスです。

先日、福岡で管理組合の嘆きを聞きました。福岡は、中国、韓国に近く、市を挙げて民泊推進している関係で、ものすごくヤミ民泊が入り込んでいます。いつの間にか中国人が区分所有者になっていて、その区分所有者が、中国の民泊サイトで旅行者をつのり、中国人旅行者が民泊するのだからもうどうしようもない。中国人が所有する部屋に中国人が入れ替わりやって来て宿泊しても、「私は、この部屋の持ち主の親戚です。」と言われれば、規約違反だとも言えない…防ぎようがない…と。

中国人向けに物件を仕入れている不動産業者が、管理費等の支払いを代行しているケースでは、その不動産業者が倒産してしまい、どこに管理費を請求していいかわならないという問題も生じています。

「日本に銀行口座がない外国人組合員をどうする? https://ameblo.jp/nobuko-hirota/entry-12256863361.html 」で書いたように、管理費等の支払い方法について、標準管理規約に、本人名義の日本国内の銀行口座から引き落とすこととするという規定を設ける。日本で銀行口座が持てない場合は、期日までに、管理組合口座に直接送金する、さらに、2年分の管理費等を敷金として預かる…というような、多少の負担を規定に定めることも考えられます。外国人に譲渡することは禁止できませんが、管理費等の支払い方法を規約で明確にすることで、結果的に、外国人の投資買いを抑制することに繋がればと思います。

また、かならず日本国内に居住する日本語が理解できる代理人を定め、届け出ること、総会案内、議案書等はその代理人に日本語のものを送付すればよいこと、代理人は責任をもって、本人と連絡を取り、委任状等を管理組合に提出するよう努力すること、役員ができないということに対しては、協力金を徴収する(これは、外国人に限りませんが…)というような規程を整備することが、外国人への安易な売却を防ぐことになるのではないでしょうか。

…と書いたことが、かなり現実的な問題として迫っています。

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