10月24日午前、第19回党大会において、習近平思想を「習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想」という表現で党規約に明記することが決議された。

「習近平思想」党規約明記を決議


中国共産党新聞や中国政府の通信社「新華社」および中国共産党管轄下の中央テレビ局CCTVなどが、一斉に報道した。 

筆者はこの文言に関して10月22日付のコラム<習近平「新時代の中国の特色ある社会主義」思想とは?>において、習近平思想を党規約に記入するときには、必ず「習近平新時代中国特色社会主義思想(習近平新時代の中国の特色ある社会主義思想)」という表現になるだろうと予測したが、その通りの表現になり、ホッとしている。

やはりこれまでと違い、政権一期目に政権スローガンを記入したことと、政権スローガンに個人名を記したことが、何よりも注目される。

これは何を意味しているか?

党規約の冒頭には、「マルクス・レーニン主義思想、毛沢東思想、臂平理論、三つの代表(重要思想)、科学的発展観」があるが、「個人名+思想」という形の政権スローガンは「毛沢東思想」だけしかない。中国では「理論」よりも「思想」が上にランクされているので、これにより習近平は毛沢東と並んだことになる。

マルクス・レーニン主義は共産主義そのものなので、それを除いて「中国共産党」に関してのみ言えば、中国には「毛沢東思想」と「習近平思想」があるのみだということになる。

これにより「習近平」の名は、中国共産党史に永遠に刻まれることになるだろう。

三期続投も?

今朝ほど公開したコラム「情報が漏れた新チャイナ・セブンのリスト予測」にも書いたが、もしそのコラムに書いた通り、次期指導者候補である「胡春華」と「陳敏爾」の名前が本当に新チャイナ・セブンのリストにないとすれば、これは習近平が三期続投を目論んだ結果ということもできる。だとすれば、この習近平思想の党規約明記とともに、巨大な権力を持った政権が生まれたと考えていいだろう。

その目的は何か?

それでもなお、筆者は、これが権力闘争ごときものの産物だとは思っていない。

あくまでも中国共産党の一党支配によって底なしの腐敗が蔓延し、紅い中国が腐敗によって崩壊するのを防ぐことが目的だとみなしている。自分がラスト・エンペラーにならないために、世界に向かって打って出るというのが習近平の大戦略である。

やがてアメリカに追いつき、アメリカを追い越す。

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)