セカンドライフを機に、田舎で暮らしたいと考える人は多いようです。多くの人がメリットばかりに目を向けていますが、田舎だからこそのデメリット知って、失敗しないための方法を考えてから、移住をしましょう。

写真拡大

定年後の田舎暮らしのデメリットとは

定年後は都会の喧騒を離れて田舎でのんびりと暮らしたいと願う人は少なくありません。特に現役時代に訪れた地方や地域を気に入って、移住を決意する人も多いのだとか……。たくさんの良い思い出と共に夢に描いた田舎暮らし。でも、現実は厳しいことも多いようです。

田舎暮らしはコストがかさむ

田舎や地方で暮らすというと物価が安いというイメージを抱く人は多いのですが、それは正しくもあり、間違ってもいます。

田舎や地方の物価が安いと思う最大の要因は、不動産価格の低さからくるようです。ご存知の通り、不動産価格は、交通の利便性や都市機能によって変動します。地方であれば通勤に不便なことも多いですし、利便性は落ちるので価格が低いのは当たり前のことです。

それとは逆に、交通の利便性や機能が落ちる場合には、その分の輸送コストが掛ることになります。必然と私たちが手にする商品は、都心に比べて割高になってしまうのです。

年齢を重ねると、何よりも心配になるのが病気のこと。若い時に比べて病気に罹る確率も高くなりますし、病気に罹ってしまった場合には、病院へ通院しなければなりません。病気の種類や症状にもよりますが、地方では思うような治療が受けられる施設がない・少ないなどで、遠距離通院を余儀なくされるケースがあります。

体調を崩してしまったら、ただでさえ通院が苦痛になりますし、遠距離ともなると金銭的な負担とともに身体的な負担も大きくなるということを忘れてはなりません。

地域の特性を知ることが大切になる

幾度となく訪れている地域であっても、一時的に訪れることと、そこで暮らすこととは大きな違いがあります。地方によっては、地域のコミュニティへの参加や町内会費の支払いが必須であったり、各種イベントの参加を義務付けているところもあります。

移住を考えている場合には、その地域に存在する独自のルールにも目を向ける必要があるでしょう。

中には、好きなところで好きなように暮らすのでコミュニティには参加したくないと言う人もいます。とはいえ田舎暮らしだからこそ、横のつながりが大切になるのです。その地域の習慣やルールに馴染めない、馴染みたくないと思うのなら、移住するのを止める、もしくは別の場所へ移住することを検討した方が良いでしょう。

田舎暮らしを失敗しないための準備とは

海外移住を希望する際にも言えることですが、住みたいと思う地域があるのなら、旅行者としてではなく、最低でも1週間、可能であれば1カ月程度、その場所で暮らしてみることをお勧めします。その時には、交通の利便性や物価についてもリサーチしながら滞在してみて下さい。

特に都市部から地方や田舎に住替える場合には、買い物をする場所や食事をする場所も限られてしまうため、自炊が必須になることも…。生活のペースも違ってきますので、お試し期間で馴染めるかどうかを見極めて下さい。

生活コストについても、いくら掛かるのかを記録するようにしましょう。交通費、食費、雑費などがいくら掛ったのか、今暮らしているところよりもコストは掛かるのか掛からないのかもチェックしてみて下さい。年金生活になった場合、生活コストが割高になってしまうのは、リスクにもなりかねません。慎重に!

地方や田舎で暮らすということは、都心で暮らしていては経験をすることができないこともあり、魅力がいっぱい。だからこそ、移住は成功させたいものです。

ただ、「事前に調べているから大丈夫」と、いきなり完全移住するのは危険な行為。今の自宅と移住先を2カ月毎、3カ月毎に交互に滞在するなど、徐々に慣れて行ってから、移住するのが失敗しないコツです。もしこの地域は自分に合わないと感じた場合には直ぐに中止できますし、安心に繋がります。

「絶対に移住する!」と考えていても、慌ててはいけません。まずは行きやすく帰りやすい体制を整えながら、田舎暮らしをスタートさせてみてはいかがでしょうか?
(文:飯田 道子)