党大会では中共中央委員会委員と候補委員および中共中央紀律検査委員会委員の差額選挙をするための候補者リストが党大会代表に配られたため、一部の情報が漏れてしまった。新チャイナ・セブンのリストを予測する。

閉幕前に行われる差額選挙

24日には第19回党大会が閉幕するが、その前に中共中央委員会委員と候補委員および中共中央紀律検査委員会委員の差額選挙(何パーセントかの候補者が落選する)を行なう。その選挙のための候補者リストが約2300名に及ぶ党大会代表に配られた。そのため候補者リストの一部情報が漏れてしまったという。

それによれば、王岐山(69歳)の名前は中共中央紀律検査委委員会の候補者の中だけでなく、中共中央委員会委員の候補者リストの中にもなかったという。ということは、王岐山は新チャイナ・セブンの中で中央紀律検査委員会書記から降りたということになり、新チャイナ・セブンにも残らないことを意味する。これまで筆者が予測してきたことが正しかったことになる。

25日には、選ばれた中共中央委員会委員から成る第一回目の全体会議(一中全会)が開催され、遂に中共中央政治局委員(25名)と中共中央政治局常務委員会委員(7名。チャイナ・セブン)がノミネートされたリストに沿って「賛否形式」で選ばれることになる。
(なお、チャイナ・セブンの選挙のほかに、このとき中共中央軍事委員会委員に関しても、同様の選挙が行われる。ここでは考察の対象でないので省く)

習近平、李克強はこれまで通り

これまで述べてきたように、政権交代における党大会でないと、中共中央政治局常務委員会委員の数を変える可能性はあまりない。したがって今回も7人で、「チャイナ・セブン」であり、それがたとえば5人になるという可能性はない。

メンバーに関して言うならば、党内序列ナンバー1が習近平(中共中央総書記、国家主席、中央軍事委員会主席)でナンバー2が李克強(国務院総理)であることにも変化はない。

これは非常にノーマルな形で、残りの5人が候補として挙がっている。ただ、人名は同じだが、職位や党内序列に関しては二つのヴァージョンがあるので、その各々を見てみよう。

5人のリスト:version1

一つ目は以下の通りだ。党内序列は不確定要素が大きいので省く。

●栗(りつ)戦書(中共中央弁公庁主任)が全国人民代表大会委員長に。

○汪洋(国務院副総理)が国務院第一副総理に。

●王滬(こ)寧(中共中央政策研究室主任)が中央書記処常務書記・イデオロギー担当に。

●趙楽際(中共中央組織部部長)が中共中央紀律検査委員会書記に(中共中央紀律検査委員会候補者名簿の中に入っていたことが推測の根拠)。

○韓正(上海市書記)が政治協商会議主席に。

というリストである。このversionは香港の南華早報(サウスチャイナ・モーニング・ポスト)なども伝えている。

5人のリスト:version2

二つ目のリストは以下の通りだ。同様に党内序列は省く。

●栗(りつ)戦書(中共中央弁公庁主任)が全国人民代表大会委員長に。

○汪洋(国務院副総理)が全国政治協商会議主席に。

●王滬寧(中共中央政策研究室主任)が中央書記処常務書記・イデオロギー担当に。

●趙楽際(中共中央組織部部長)が中共中央紀律検査委員会書記に。

○韓正(上海市書記)が国務院第一副総理に。


汪洋と韓正の役割が異なるため、●ではなく、○で表示した。

しかしversion2の場合、韓正が第20回の党大会の次の年の全人代で国務院総理になってしまう。そんな構図があり得るだろうか?考えにくい。

遠藤誉(東京福祉大学国際交流センター長)