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10月中旬から下旬は、東日本の主要な紅葉名所が見頃を迎える季節。いよいよ紅葉シーズン真っ盛りだ。紅葉が美しい温泉地や露天風呂を探すなら、緑豊かな場所であることが大前提だが、松や杉などの針葉樹は紅葉しないので、なかなか期待通りの絶景に出会えないことが多いのも実情だ。

そこで今回は、温泉地の周囲が一面の紅葉に包まれ、露天風呂に浸かりながら絶景の紅葉狩りを楽しめる、貴重な紅葉露天風呂を7カ所を厳選して紹介しよう。

○北アルプスの絶景を望む紅葉露天風呂!

絶景の紅葉露天風呂と言えば、真っ先に思い出すのが新穂高温泉「野の花山荘」(岐阜県高山市)だ。北アルプス「錫杖岳」の威容を望む宿で、館内のいたる所からその勇姿を一望できる。秋には広大な宿の敷地が一面の紅葉に包まれ、まるで紅葉専門の公園のように大規模。通りがかった観光客が、公園だと確信して入ってきてしまうほどだ。

露天風呂は以前から紅葉が素晴らしかったが、リニューアルで一層絶景になっている。新たに植えられた紅葉の苗木も多いので、今後の成長が楽しみな紅葉露天風呂だ。温泉街周辺の紅葉見頃は、例年10月中旬から下旬となる。

●information

奥飛騨温泉郷・新穂高温泉「野の花山荘」

住所: 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂707-316

アクセス: 高速バス・平湯バスターミナルから新穂高方面行きバス30分、国立公園口下車徒歩15分(宿泊者は中尾高原口バス停から予約制送迎あり)

○100円で日本屈指の紅葉露天風呂

紅葉に包まれる秘湯では、実は紅葉よりも黄葉や黄金色が多いもの。京都の寺院のような、真紅の紅葉に包まれた露天風呂は極めて貴重だ。塩原温泉「もみじの湯」(栃木県那須塩原市)は名前の通り、真っ赤な紅葉に包まれる日本屈指の紅葉露天風呂だ。

素朴な混浴露天風呂だが、これだけの絶景露天風呂に100円で入れるのだから、断然オススメである。塩原温泉の紅葉見頃は例年10月下旬だが、「もみじの湯」周辺の紅葉は塩原でも最も遅く、11月上旬に最盛期を迎える。

●information

塩原温泉「もみじの湯」

住所: 栃木県那須塩原市塩原古町地区

アクセス: JR東北本線西那須野駅から塩原バスターミナル行きバス約45分、終点下車徒歩3分

○無料の紅葉露天風呂が2つもある!

苗名滝や「いもり池」など妙高高原温泉郷には紅葉名所が多いが、実は最も標高が高い場所にある燕温泉(新潟県妙高市)は、温泉街自体が大田切渓谷という紅葉名所の中にある。文字通り一面の紅葉に包まれる秘湯だが、中でもオススメなのが2つの無料露天風呂。

ひとつ目は黄金の湯で、燕温泉背後の高台にあり徒歩5分程度。男女別に湯船と脱衣場があり、気軽に入浴できる。しかも、白濁の本格的な硫黄泉で、泉質も抜群だ。ふたつ目は徒歩20分ほどかかる「河原の湯」で、混浴だが小さいながら滝見もできる絶景の露天風呂だ。「河原の湯」へ行く途中も紅葉が絶景なので、紅葉狩りしながら散策すると、40分ほどかかるに違いない。

両者とも自然まかせの露天風呂なので、紅葉の時期には湯の温度が体温程度しかない場合もある。最後に宿の日帰り入浴を利用して、身体を温めてから帰るようにしたい。紅葉の見頃時期は、例年10月中旬から下旬だ。

●information

妙高高原温泉郷・燕温泉「河原の湯」

住所: 新潟県妙高市大字関山(燕温泉)

アクセス: JR信越本線関山駅より燕温泉行バス21分、終点下車徒歩20分

○滝見もできる絶景の紅葉露天風呂!

網張温泉は知る人ぞ知る白濁の名湯で、昔は網を張って温泉を保護していたのが名前の由来だ。多数の温泉浴場があって館内で湯めぐりを楽しめるが、素晴らしいのが宿の裏山にある「仙女の湯」(岩手県岩手郡雫石町)。亀滝を望む緑豊かな絶景露天風呂だが、秋には一面の紅葉に包まれた露天風呂になる。

混浴だが、脱衣場も男女別でバスタオル巻きもOK。白濁の湯なので女性にもぜひ楽しんでいただきたい紅葉露天風呂だ。紅葉の見頃は、例年10月中旬前後となる。

●information

休暇村岩手網張温泉「仙女の湯」

住所: 岩手県岩手郡雫石町長山小松倉14-3

アクセス: JR東北新幹線盛岡駅から網張温泉行きバス、終点下車徒歩2分(宿泊者は送迎可能)

○ランプの宿は紅葉も絶景!

「青荷温泉」(青森県黒石市)は八甲田山麓の秘湯で、ランプの宿として知られている。秋には宿の周囲一面が紅葉に包まれ、露天風呂からも客室からも紅葉狩りを楽しめる。写真は「滝見の湯」だが、ここの露天風呂は夏季限定と書かれている通り、秋にはぬるくて入れない。しかし、紅葉が絶景なので、水風呂代わりに楽しむのもいいだろう。他にも、混浴や女性専用露天風呂から紅葉を楽しめる。

紅葉の見頃時期は例年10月中旬から下旬で、奥入瀬渓流や中野もみじ山と場所も見頃時期も近いので、周遊して楽しむのがオススメだ。

●information

ランプの宿「青荷温泉」

住所: 青森県黒石市大字沖浦字青荷澤滝ノ上1-7

アクセス: 弘南鉄道黒石駅から虹の湖公園行きバス32分、終点下車後、宿の送迎車利用

○一面の紅葉に包まれる秘湯の宿

温泉は地面から湧くため、特定の地域に名湯が集中していることがあるが、紅葉も地形や気象条件で色付きが変わるので、特定の地域に紅葉名所が集中している場合が多い。本州で最も紅葉が早い山として知られるのが栗駒山で、登山口の須川温泉から秋の宮温泉郷まで、小安峡温泉や泥湯温泉を含めた広大なエリアが、日本屈指の紅葉名所群になっている。

中でもオススメなのが「鷹の湯温泉」(秋田県湯沢市)。無色透明な湯だが、浸かり応えが抜群の湯で、館内に多数ある温泉浴場で温泉三昧ができる。秋には宿が一面の紅葉に包まれ、館内のどこでも紅葉狩り可能だ。秋の宮温泉郷付近の紅葉見頃時期は、例年10月下旬から11月上旬となる。

●information

秋の宮温泉郷「鷹の湯温泉」

住所: 秋田県湯沢市秋ノ宮字殿上1

アクセス: バスなし。宿泊者はJR奥羽本線横堀駅から予約制送迎あり

○河原を掘って紅葉露天風呂を作ろう!

秘境で紅葉名所としも知られる秋山郷。その一番奥(南端)にある「切明温泉」(長野県下水内郡栄村)は、河原で温泉が湧いており、自分で露天風呂を掘れる温泉として知られている。浅くて寝湯状態でも良ければ、わざわざ掘らなくても先人の露天風呂を再利用することもできる。ただし、掘るとお湯が濁るので、掘り過ぎない程度に楽しむのがいいだろう。

自然まかせの温泉なので、秋には体温より少し温かい程度しか水温がない場合もある。最後に宿の日帰り入浴を利用して、身体を温めてから帰るようにしよう。秋山郷周辺の紅葉見頃時期は、例年10月中旬から10月下旬となる。

●information

「切明温泉」

住所: 長野県下水内郡栄村堺

アクセス: JR飯山線津南駅から和山行きバス85分、終点下車徒歩一時間。宿泊者は宿の予約送迎あり

今回は露天風呂から紅葉狩りできる温泉を紹介したが、温泉地の中や周辺に絶景の紅葉名所がある温泉も多い。紅葉の名所は日中の混雑が激しいので、早朝に紅葉狩りすることをオススメしたい。宿泊者なら日の出とともに行動開始できるので、断然有利だ。この秋こそ絶景の紅葉と温泉を、同時に堪能していただきたい。

○筆者プロフィール: 藤田聡

温泉研究家、オールアバウト「温泉」「紅葉スポット」ガイド。温泉旅行検定試験で2年連続日本一になり、検定協会から「温泉旅行博士」の称号を授与される。温泉地を中心に周辺観光地の取材・撮影を行い、海外旅行にも決して負けない、国内旅行の奥深い魅力をメディアで発信中。紅葉や一本桜、夜景や四季の花などの絶景スポットにも精通している。