20日から行なわれたフィギュアスケートのグランプリシリーズ今季初戦のロシア大会で、羽生結弦はネイサン・チェン(アメリカ)に次ぐ2位に終わった。だが、フリーでは4種類目となる4回転ジャンプ、4回転ルッツを成功させている。

23日放送、テレビ朝日「報道ステーション」では、スポーツキャスターの松岡修造が羽生に4回転ルッツをどうとらえているか質問。羽生は「新しい武器を一個手に入れたというか、やっと使える段階になったという感じ」と答えた。

ソチ五輪のときに2種類(トウループ、サルコウ)だった4回転ジャンプを、羽生は4種類(トウループ、サルコウ、ループ、ルッツ)まで増やした。だがじつは、4回転ルッツは2014年から密かに練習を続けていたジャンプだ。

GOE(出来栄え点)が高くもらえる質の良さが自身のジャンプの最大の武器と考える羽生には、「誰が見ても間違いなく加点3がつくジャンプを跳びたい」という思いがある。4回転ルッツがその段階に近づいてきたことで、本番でも挑戦することを決めたようだ。

「4回転ルッツは自分にとってどんな存在か」という松岡の質問に、羽生は「(4回転ジャンプは)みんな友達」と回答。「サルコウは仲良くし始めたらちょっと犬猿になってきたり」「トウループはコソっとやってくれるタイプ」と表現し、ルッツは「気まぐれ」だと明かした。

「調子良いときはすり寄ってきて、調子悪いときはバイバイという感じ。まだ持ちつ持たれつみたいな感じの関係で、ギクシャクしています」