原辰徳((C)Ship1231/wikipedia/commons)

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前哨戦は「東スポ」VS「夕刊フジ」

 DeNAファン、いや、ひょっとすると巨人ファンも、気が気でないかもしれない。人事報道としては珍しいケースだろう。ラミレス監督の続投が発表されても、「翌々年の2019年は原監督で決まり」という声が消えないのだ。その背景を探った。

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 もともと、野球メディアがDeNAの監督人事に何かあるのではと睨んでいる節はあった。東スポは9月7日(WEB版)に「DeNA不穏…ラミレス監督来季“白紙”」の記事を掲載した。4位に終わり、クライマックスシリーズ(CS)出場を逃すと、フロントはラミレス監督の首を切るのではないか、と予測した。

 するとライバル紙の夕刊フジが15日に、反論を思わせる記事を掲載する。「DeNA“ノーモア・キヨシ”の教訓 ラミレス監督の来季去就、明言避けた『ノイズを入れずに…』」というもので、15年の中畑清監督辞任騒動を指摘。「口にチャックの理由」を説明したものだ。記事の一部を引用しよう。

原辰徳((C)Ship1231/wikipedia/commons)

《就任4年目の中畑監督が一時首位に立つなど前半絶好調。球団は早々と続投要請し本人も乗り気だったが、そこから大失速し3年ぶりの最下位に沈んだ。結局キヨシ前監督は責任を取って辞任した。指揮官の去就を早めに決めることは百害あって一利なしとの教訓を得て、「“ノイズ”を入れず1球1球に集中してもらいたい」と強調する》

原辰徳氏は小学校の時、神奈川県に転居

 だが翌16日にスポーツ報知が「DeNAがアレックス・ラミレス監督に続投要請 南場オーナー『総合的判断』」と報道。そして10月1日の対広島戦を13-7で勝利してCS出場が決まる。

 南場智子オーナーが正式に続投を要請し、ラミレス監督も快諾。めでたし、めでたしとなったはずなのだが、何と同じ日(WEB版)に「週刊プレイボーイ」(集英社)が驚きの報道を行う。それが「CS進出でも監督交代? 衝撃の原辰徳・DeNA新監督誕生へ…」だ。

 その後も、日刊ゲンダイが10月21日、「原辰徳氏“野球の伝道師”宣言に隠されたDeNA監督への野望」を掲載。とにかくDeNAで原監督が誕生、という観測気球が止まらないのだ。背景に何があるのか、関係者が明かす。

「理由は簡単で、原さんがDeNAの監督就任を希望しているからです。そもそも、父親の貢さん(故人)が『巨人の監督としては充分に活躍した。他のチームでも采配を振るった方がいい』と助言していました。また原さんは小学生の時に神奈川県厚木市に転居、相模原市にある東海大相模高校で甲子園に出場します。野球人生で神奈川県は大きな地位を占めており、その地元球団たるベイスターズの指揮を執ることには強い意欲を見せているんです」

原辰徳DeNA監督VS中畑清巨人監督が実現!?

「週刊実話」(日本ジャーナル出版)は「巨人が参戦する 広島退団 石井&河田コーチのダブル強奪」(WEB版・10月20日)で《侍ジャパン監督に稲葉篤紀氏が就いたことで、原氏の目標だった東京五輪監督の座も事実上消滅。そこで、生まれ育った神奈川が本拠地の横浜DeNA監督に方向転換している》と書いたが、これは事実と逆だという。

「原さんは2020年まで侍ジャパンに拘束されることを嫌がっていました。やはり原さんはNPBの最前線で指揮を執りたいという意識が強い。DeNAを日本一に導けば、球界も盛り上がる。もちろんDeNA側も、原さんというスターが監督に就任するのを嫌がるはずがない。もろ手を挙げての大歓迎です。GMは巨人OBの高田繁さんですから、他チームより意思疎通も良好でしょう」(同)

 重要なポイントに、ラミレス監督の続投は決まったとはいえ、1年契約ということがある。例えば阪神は金本監督に対し7月に続投を依頼し、内容も複数年契約を示した。重用の明確な意志を示したのは間違いない。

「ラミレス監督も2年連続でCS出場を決めています。おまけに就任前は最下位でした。名将と呼ばれてもおかしくないにもかかわらず、1年契約。この不可解さは、『19年に原新監督誕生』が予定されているからと考えれば、簡単に謎が解けます」(同・関係者)

 と、ここにきて「2019年に中畑清・巨人新監督」という報道が活発化している。現在のラミレス、高橋由伸両監督には失礼だが、「DeNA原VS巨人中畑」が実現すれば大きな話題となるのは間違いないだろう。

週刊新潮WEB取材班

2017年10月24日 掲載