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クイズ番組などでよく見る話題なのですが、全国の不動産会社の店舗数は何とコンビニの数より多いそうです。

筆者は各地の神社や寺院を訪れて御朱印を頂くことを趣味としていますが、

どこの駅で降りても駅前にはたいてい不動産屋があり、「こんな所にも!」と驚かされることが常となっています。

もはや完全な過当競争といってよく、この業界の離職率の高さの最大の原因は、ここにあるのではないかと筆者は常日頃思っております。

これだけたくさんの業者があると、お部屋探しをする側にとっても、どの会社を選べばいいか迷ってしまうのではないでしょうか。

今回は不動産業者を見分ける簡単な方法をご紹介します。ネットで「不動産会社の選び方」と入力して検索すると山のようにヒットしますが、

恐らくそのどこにも書かれていない内容だと思います(筆者が調べた範囲では見当たらなかったです)。

■筆者オススメのチェックポイントは「社名が漢字か、カタカナか?」

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不動産会社には大きく分けて社名が漢字の場合とカタカナの場合の二通りあります(アルファベットはカタカナとします)。

マンションデベロッパーを見るとわかりやすいのですが、

〇井不動産、住〇不動産、〇菱地所、野〇不動産といった社名が漢字の会社は旧財閥系の企業グループに属している場合が多いように思います。

ライオンズマンションを展開する大〇の場合は財閥系ではありませんが、大阪でプロ野球球団を持っている会社がバックについています。

それに対して社名がカタカナの会社はどちらかというと新興勢力です。

営業力の強さと価格の安さでのし上がってきましたが、企業としての体力面ではやはり財閥系の会社にはかないません。

■分譲マンションでの天と地ほどの対応の差

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社名が漢字かカタカナかでマンションの品質が違ってくるとは思いませんが、何かとんでもない問題が発覚した場合の対応に、如実に差が現れます。

近年、横浜市都筑区と西区で杭の長さが足りずに硬い岩盤まで到達していなかったことが原因で、

マンションが傾いてしまったという問題が発生しました(西区の方はなぜかマスコミにほとんど取り上げられていませんが)。

どちらも社名が漢字の財閥系の会社が分譲したマンションになります。

問題発覚から最終的な解決までの間の業者側の対応についてはいろいろあったようですが、

どちらも全額業者負担で全棟建替えということで決着し、入居者に対しては慰謝料も支払われるようです。

こういった会社は問題が発生してもなかなか責任を認めませんが、一旦腹を括れば今度はグループの総力を挙げて問題を解決しようとします。

傾いていない棟も含めて全棟建替えという手厚い補償は、問題を早期に収束させて何が何でもブランドを守ろうという姿勢を示したものですが、

これは企業としての体力がなければできないことです。

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10数年前に世間を震撼させたマンションの構造計算書偽装事件においては「震度5強で倒壊する恐れがある」というような欠陥マンションが各地で分譲されてしまったのですが、

業者(カタカナ)の倒産により、入居者は自己負担での建て替えで泣き寝入りするしかありませんでした。

営業マンのペースに乗せられ、価格面だけで判断すると最後にこのような大どんでん返しがあったりしますので、業者選びは注意が必要なのです。

■「漢字か、カタカナか?」は駅前の不動産屋でも気をつけるべき

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マンションディベロッパーのような大きな組織でなく、駅前に数多く並んでいるような不動産業者においても

「〇〇不動産」「〇〇商事」(〇〇は人名や地名)といった漢字の社名とカタカナの社名に分かれます。

業者は預かった物件を所定の流通機構に登録して情報を共有しなければならない定めになっているため、

はっきり言って紹介できる物件数に関し業者による違いはそれ程ありません(営業マンによって探す力の差というものはありますが)。

では社名が漢字かカタカナでどのような違いがあるのでしょうか。

社名が漢字の場合、地元に何十年も根付いている会社の場合が多いように思います。

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こういった会社は管理している物件や駐車場の数も多く、そこから入ってくる礼金、更新料、管理手数料等だけでもかなりの金額になるため、

仲介手数料をあてにする必要がありません。従って、ガツガツした営業にならないのが漢字の会社の特徴です。

自社で管理している物件については隅々まで知っているため、事前の説明も自信をもった内容となります。

自分が既に知っている物件と、パソコンで検索して見つけただけの物件では説明する内容にどうしても天と地ほどの違いが出てくるのです。

それに対してカタカナの会社は、外部から参入してきた新興勢力である場合が大半です。

そのため地元における基盤が弱く、必然的にレインズやアットホームを利用した客付けによる仲介手数料が売り上げの柱になります。

営業マンにとっても生活していくだけの給料を得るためには毎月一定数以上の契約を獲らなければならず、そのため営業スタイルがどうしてもガツガツしたものになります。

また売り上げを上げるために、紹介する物件もお客様の希望よりも「AD付き」「タンボ付き」が優先されたりします。

こういった事態を避けるためにも、駅を降りて最初に目についた業者に飛び込むことだけはやめた方がいいです。

■「大手だから」紹介できる物件数が変わってくることはほとんどない!?

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年が明けてからの新生活に向けて不動産情報のチェックを始めている方も多いと思います。

これまで何回かご説明してきたように不動産業界においては、「大手だから」とか「有名なフランチャイズ加盟店だから」

ということで紹介できる物件数が変わってくることはほとんどありません。

新しい家探しのためには無数にある業者の中からどこかを選ばなければならないのですが、今回ご紹介した見分け方については筆者も十分に自信を持っています。

参考にしていただければ幸いです。