22日、韓国政府が巨額の予算を投じて月探査用ロケットを開発する中、これまで実際に開発した新技術による収益効果が0.05%にとどまっていることが分かった。資料写真。

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2017年10月22日、韓国政府が巨額の予算を投じて月探査用ロケットを開発する中、これまで実際に開発した新技術による収益効果が0.05%にとどまっていることが分かった。韓国・MBCが伝えた。

韓国政府は、2022年を目標とした月探査計画に向け「韓国型ロケット」の開発を進めている。この技術開発には2010年以降1兆ウォン(約1000億円)の予算が投じられており、今後さらに9000億ウォン(約900億円)がかかるとされる。

しかし、着手から8年目となる今年までにロケット開発過程で派生した技術移転料は5億ウォン(約5000万円)余りと、投資予算の0.05%程度にすぎないという。移転対象も外国企業ではなく国内企業のみで、航空宇宙研究院の関係者は「開発が完了したものについては事前に(技術移転を)進める予定だが、まだ大部分の開発品が完了していないため進行が不十分」と話している。

同プロジェクト以外にも、巨額の政府予算が投じられた科学技術研究開発事業全般において「新技術の開発を通じた収益創出など研究成果の活用度が低い」との指摘が出ている。ここ5年の間に科学技術情報通信部所管の政府出資研究機関24カ所に投入された総予算は19兆7000億ウォン(約1兆9700億円)だが、そのうち技術移転料で得た利益は支援額の1.7%の3000億ウォン(約300億円)にとどまっているとMBCは指摘した。

しかしこうした指摘に、韓国のネットユーザーからは反発するような意見が多く寄せられている。コメント欄には「目先の成果ばかり期待するからノーベル賞や基礎科学、源泉技術がないんだ」「こういうものは短期的ではなく長期的な視点で投資しなければならない分野。いったい何を望んでるの?」「おいおい、他の国もお金のために宇宙産業を始めたと思ってるの?」といった声が並んでいるのだ。

また、「生きるためには、収益につながらなくとも必要な技術というものがある」「韓国は昔から科学技術分野では優れた人が多い方だから、収益を気にせず研究者の姿勢で取り組むべき」との指摘も。

さらに、「未来を見て頑張っていこう」「プロジェクトのプロセスに大きな問題がないのであれば、結果だけみてあれこれ言うのはやめよう」「投資したからって絶対に成果を出さなければならない韓国の行政システムから変えるべきだ」とプロジェクトを応援する意見も複数寄せられた。(翻訳・編集/松村)