『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』の内覧会に登壇した吉岡里帆

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展覧会『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』が明日10月24日から東京・上野の東京都美術館で開催される。開幕に先立って本日10月23日に報道陣向けの内覧会が行なわれ、11月3日に放送されるNHKの特集番組『ゴッホは日本の夢を見た』に出演する吉岡里帆が登壇した。

■吉岡里帆「ゴッホの人間性に惹かれる」「『信じ込む力』に共鳴、語り合いたい」

番組でゴッホの足跡を辿りながらフランスとオランダを縦断した吉岡里帆。ゴッホの作品『寝室』の前に登場し、「フランスやオランダでゴッホの絵や歴史にたくさん触れた。日本に帰ってきて作品を見るとどこか懐かしい感じがします」と笑顔を見せた。

またもともとアートが好きだという吉岡はゴッホについて「ゴッホの絵はすごく特別。絵の美しさや造形だけでなく、彼自身、彼の人間性に惹かれている部分が大きい。人の心の在り方を教えてくれる存在」と明かした。

さらに10日間の旅については「ゴッホの描いた景色を辿るだけでなく彼がどういう思いでそこにいたのか、どういう葛藤があったのかということも考えた。特にゴッホが入院した精神病院にも伺った時は、彼が抱えてきたものだったり、絵に対する情熱などセンシティブな部分を取材させていただくことができた」とコメント。

会えるなら会ってみたいかと尋ねられると「もちろん、できるなら」と答え、「ゴッホは日本を訪れたことはなかったが、自分の中で日本を作り出し、その審美眼をもって絵を描いた。私は仕事をする上で『信じ込む力』を信じているので共鳴できるのではないか。一緒に語り合いたいと思います」と思いを巡らせた。

■アルルを訪れた際に感じたこととは? 展示作品『花魁』の魅力も語る

さらに一度も日本を訪れたことがなかったゴッホが、しばしば日本のイメージと重ね合わせたという南フランスの小さな街・アルルを訪れた際を振り返り、「自分の仕事と照らし合わせて、考えさせられたのはアルルに行った時」と話す吉岡。

広大や自然と歴史が共存するアルルを訪れた時に「自然とこみあげるものがあった」と明かし、「そこにゴッホが立ったときにここは日本だったと思えたという話があるが、私もその景色に自然と涙がこぼれる思いがあった。感じる心――美しいもの見た時になんてきれいなんだろうと思い、それが作品に投影されていくというのはとても学びになった」と語った。

また今回の展覧会で印象的だった作品の1つとして『花魁』を挙げる。これはゴッホが浮世絵を模写した油彩画のうちの1点で、「日本の絵だけど、やっぱりゴッホが見た日本で、ゴッホが作り出している美しさがそこにはあって、すごく感動しました」と感想を述べた。

■吉岡里帆がゴッホの足跡辿るNHK番組『ゴッホは日本の夢を見た』
吉岡里帆が出演する『ゴッホは日本の夢を見た』では、フランスとオランダを訪れた吉岡が「なぜ日本だったのか?」「ゴッホが憧れた日本とは?」を探る内容。

背景に浮世絵を散りばめた『タンギー爺さんの肖像』のモデルとなったタンギー爺さんの子孫の証言や、晩年にゴッホが入院した精神病院の壁に飾ってあった「ある日本の絵」をはじめ、遺品や証言を手掛かりに、ゴッホの人物像に迫る。

■ファン・ゴッホ美術館との国際共同プロジェクト『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』

『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』はフィンセント・ファン・ゴッホと日本の関係にスポットを当てる展覧会。オランダのファン・ゴッホ美術館との国際共同プロジェクトとなり、日本展終了後はファン・ゴッホ美術館でも開催される。

展示は「パリ 浮世絵との出逢い」「アルル 日本の夢」「深まるジャポニスム」「自然の中へ遠ざかる日本の夢」「日本人のファン・ゴッホ巡礼」の5章構成。

ゴッホの作品約40点と同時代の画家の作品や浮世絵など約50点を通して、ゴッホが日本から受けた影響や、ゴッホがどんなイメージを日本に抱いていたのかを探るセクションと、ゴッホの最期を看取った医師ポール=フェルディナン・ガシェの家を訪問した日本の知識人約240人が記した3冊の「芳名録」に基づいて、ゴッホに憧憬した日本人画家の作品や資料を紹介するセクションの2部に分けられる。

『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』は10月24日から2018年1月8日まで東京都美術館で開催。1月20日からは京都国立近代美術館に巡回する。