「恋は交通事故みたいなもの」と言われるように、その瞬間は思いがけず訪れます。ときに強烈なインパクトを残し、甘くなったり苦くなったりしながら、いつまでも心の中に残るもの。宝物として、大切に思っている方も多いでしょう。今回は、忘れられない恋に落ちた瞬間エピソードについて男女に聞いてみました。

文・塚田牧夫

思いがけない席替え

「高校入学してすぐ。俺は運悪く1番前の席になりました。先生が1ヶ月はそのままだと言うので、かなり憂鬱だった。

そうしたら、同じ列の後ろの席の奴が『目が悪くて黒板が見えにくい』と席の交換を訴えたんです。そこで選ばれたのが俺。

ラッキーと思って、後ろの席に移動。そしてさらなる幸運が降りかかってきた。隣の女の子が『よろしく』と。しかもめちゃめちゃ可愛かった!

『ありがとう〜!』と替わってくれた男に心の中で叫びましたよね。その女の子のことはこの席替え以来、ずっと好きだった。サッカー部の男と付き合ってるって聞いてガッカリしたけど、それでも諦めきれなかったなぁ」トシユキ(仮名)/29歳

名前を間違えなかった

「高校3年のときでした。新しいクラスになり、担任の先生も変わって、若い男の先生になったんです。最初に名簿を見ながら出欠を取り始めました。

私は、“須藤”というんですが、読み方は“すとう”。たいてい『すどう』と呼ばれ、私が『すとうです』と訂正する。すると、男子がざわつくというのが一連の流れでした。

このやり取りがすごく嫌いだったんです。訂正せずに、“すどう”でいいか……と思うこともありました。

そして、出欠がいよいよ私の番に。イヤだな〜と思いながら構えていました。そうしたら先生が『すとうさん』と呼んだんです。訂正する必要がない!

私は慌てて返事しました。ただ普通に名前を呼ばれただけなのに、超ドキドキ。なぜか先生のことが気になって仕方なくなりました。あれが私の恋の始まりでした」リホ(仮名)/27歳

ヘビに噛まれて

「私の会社は年に1回、社内登山というのがあって、よっぽどの理由がない限りは参加しなければいけませんでした。

なので、私もイヤイヤ参加。でも行ってみたら意外と楽しいんです。天気は良いし、景色も良いし、すごく気持ち良かった。

私は途中で見つけた花などを写真に撮っていました。そうしたら、横から『危ない!』と人が割り込んできた。同じ課の先輩でした。

何事かと思ったら、なんと手にヘビが噛みついてる! 私を守ってくれたんです。『大丈夫ですか!?』と聞くと、『毒がないやつだから大丈夫』と。

そのときの、手にヘビに噛みつかれながらも、笑顔で返してくれた先輩の顔がいまでも忘れられません。カッコ良かったんですよね〜。

結局、山を下りた後に病院に運ばれましたけど」ミズキ(仮名)/26歳

忘れられない恋に落ちた瞬間エピソードをご紹介しました。

気を抜いているときにこそ、恋に落ちるもの。だから、出会いがないな……と思っているときのほうが、そういう瞬間が訪れやすい。期待しすぎず、流れに任せていればいい出会いがあるかもしれません。

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