0〜120km/hの速度域において先行車に追従したり、白線(区画線)を認識して操舵アシストをしたり、と自動運転技術につながる運転支援システム「アイサイト・ツーリングアシスト」をローンチしたばかりのSUBARU。

まさに自動車業界のトップランナーといえる高度運転支援技術を磨くためにテストコースを新設しました。2017年11月より運用開始予定、いまだ同社の吉永泰之社長さえ訪れたことがないというできたてホヤホヤのコースを見学することができたのです。

これまで主に冬季試験を行なっていたスバル研究実験センター美深(びふか)試験場は白樺に囲まれた美しいテストコースですが、そこに新設されたのは信号のある交差点やラウンドアバウトなどを配置した市街地路。そして、従来からの高速周回路は高速道路を模した設定にリニューアルされたのです。

全長4.2kmの高速周回路を、実際に走行することができました。

インターチェンジやサービスエリアを想定した「分合流路」やパーキングエリアのようなスペースは、たしかに「どこかにありそう」な雰囲気。また、本コースに新設されたという「緩やかなカーブ」は、車線維持支援システムの熟成に役立ちそうな微妙に変化している点が、いかにもテストコースといった雰囲気。

さらに、北米のフリーウェイを模した「コンクリート舗装路」を新設するなど、グローバル展開を目指すアイサイト・テクノロジー進化を支える重要な試験場になりそうです。

2020年には自動車線変更機能を実装することを目指しているSUBARUですが、そうした技術開発も考慮して4車線の道路を想定した「多車線路」も新設しているのも注目です。

これまで磨き上げてきた高速道路での運転支援システムとは異なるフェイズの、市街地における運転支援・自動運転技術の開発も美深テストコースの役割となります。

そのために新設されたのが、片側1車線・対面通行を想定した市街地路です。信号機や標識は日本で使われているタイプですが、左側通行と右側通行に対応できそうな配置で、信号機については雪国仕様の縦型も設置されているのが印象的。土地柄、積雪によって白線が見えない状態での試験も可能となっています。

また、信号がない交差点として今後の普及が期待されている「ラウンドアバウト(円形交差点)」も再現されています。こうしたシチュエーションでのクルマ同士の交渉など、様々なテストが行なわれうことが期待されます。

上から見ると、漢字の「田」のような形をしている市街地テストコース。現時点では道路があるだけですが、将来的には建物を置くことで、リアルワールドに近づけたテストができるようにしていきたいと話を聞くこともできました。

そのほかプリクラッシュブレーキの試験を行なうことのできる試験路(直線路)には交差点を模したデザインを追加することで、交差点での飛び出しなど様々な事故シナリオに対応した開発もできるようになっています。また、直線路を伸ばし、プリクラッシュブレーキをテストできる速度域を高めているのも「究極の安全」を目指すというSUBARUの強い意思を感じさせます。

さらに、作業や執務を行う「業務棟」を建て直すなど設備を充実させたことも開発を加速させることでしょう。

SUBARUの目指すドライバーファーストでの安全を実現する運転支援技術、その進化と高度化に期待が高まる美深テストコースのリニューアルです。

(写真:SUBARU/門真 俊 文:山本晋也)

自動運転技術の秘密特訓場!? スバルが新設したテストコースに潜入!(http://clicccar.com/2017/10/23/523477/)