マルタの首都バレッタで行われた、ジャーナリストのダフネ・カルアナガリチア氏殺害事件に対する司法の裁きを求めるデモ(2017年10月22日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】地中海(Mediterranean Sea)の島国マルタで首相の汚職疑惑を追及してきた著名ジャーナリスト、ダフネ・カルアナガリチア(Daphne Caruana Galizia)氏(53)が車に仕掛けられた爆弾で殺害された事件をめぐり、同国で22日、司法の裁きを求める抗議デモが行われ、多くの人たちが参加した。

 首都バレッタ(Valletta)に集まった大勢の人々は、16日に殺害されたカルアナガリチアさんに哀悼の意を表し、「正義のための国家的なデモ」を行った。

 デモを主催した市民グループのメンバーの一人は、「私たちは正義を求めている。憲法が危機にさらされている。この国には恐怖がもたらされ、犯罪であふれている」と述べ、組織犯罪の増加に言及した。「マルタは、自分たちが望むことは何でもする殺し屋たちの影響下にある」

 デモに参加していた男性は、カルアナガリチア氏について「ダフネはうそをついたことで殺害されたのではない。誰かを言葉で攻撃したことで殺害されたのでもない。強欲さが支配し、拝金主義を優先して公平さが失われているこの国を弱体化させている病をたった一人で明らかにしたために殺害されたのだ」とたたえた。

 カルアナガリチア氏は、タックスヘイブン(租税回避地)を利用した節税の実態を暴いた通称「パナマ文書(Panama Papers)」の情報などを基に、ジョゼフ・ムスカット(Joseph Muscat)首相周辺の汚職疑惑を追及。また、野党・国民党(Nationalist Party)の新党首エイドリアン・デリア(Adrian Delia)氏が絡んだ取引についても調査していた。

 政府は、あらゆる手段を講じてカルアナガリチア氏を殺害した犯人を挙げると明言。司法当局は21日、犯人逮捕につながる情報に100万ユーロ(約1億3000万円)の報奨金をかけると発表している。
【翻訳編集】AFPBB News