「ウソ情報に騙される確率」を下げる方法

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改ざんされた写真や嘘情報などが拡散され、時には国際・政治問題にまで発展するフェイクニュース。それを信じてしまう人たちと、騙されない方法を調査した。

◆社会的地位や学歴があっても騙されます

「世間には『低学歴、低収入の人ほど騙されやすい』という声もあるようですが、これこそフェイクニュースです。学歴や収入などにかかわらず、誰もが騙されてしまう可能性があります。私の知人の大学教授も、『某お笑い芸人のネタが反原爆を意味している』というデマを信じてしまったくらいですから」

 社会心理学者の高史明氏は、このように警鐘を鳴らす。確かに、SPA!が行った小規模の聞き取り調査ですら、階層まんべんなくフェイクニュースに引っ掛かっていたが……。高氏は、特定のタイプではなく「自分の主張や志向に近いフェイクニュースほど引っ掛かりやすいもの。例えば、思想的に右寄りの人なら“外国人憎悪”、左の人なら“原発問題”に関するデマを信じやすい傾向があります」と立場ごとに騙されやすいフェイクニュースの種類があると指摘する。

「フェイクニュースを信じやすい人は、自ら騙されやすい環境を構築している場合があります。人間には“認知的不協和”といって、自身の考えと矛盾する情報を抱えるとストレスを感じ、反対意見を避ける傾向があります。ツイッターなどでは、基本的に自分の価値観に近い人をフォローするものですが、そうするとタイムラインで似たような意見ばかりを目にしてどんどん偏ってしまうのです」

 では、フェイクニュースに引っかかる確率を下げる方法は?

「例えば左翼の人にゴリゴリのネット右翼をフォローしろとは言いませんが、自分とは立場が違っても、専門性に基づいて発言している人の情報などは耳を傾けるべきでしょう。また、マスコミを妄信するのは危険ですが、お金と時間をかけて取材や裏取りをしているのでもっと活用していいはずです」

 聞こえがいい情報ばかりに触れないことが大事なのだ。

【社会心理学者・高史明氏】
’80年生まれ。東京大学大学院情報学環特任講師。ネット上での社会差別を研究。著書に在日コリアンへの偏見を分析した『レイシズムを解剖する』(勁草書房)がある

取材・文/SPA!諜報部 アンケート協力/リサーチプラス
―フェイクニュースに騙される人の特徴 ―