人類で初めて月に行ったニール・アームストロング飛行士やバズ・オルドリン飛行士の名を知っている人は多いだろう。

初めて宇宙に行ったライカという犬を知っている人もいるはずだ。

だが、史上初めて宇宙に行った猫は、これまで世の中から忘れ去られていた。

初めて宇宙に行った猫

その猫の名はフェリセット(Félicette)という。今からちょうど54年前、サハラ砂漠にあるフランスの宇宙発射基地(Centre National d’études Spatiales)から打ち上げられたロケットに搭乗した。

(↑ 宇宙船に乗せられるフェリセット)

フェリセットは、人間の飛行士と同じ訓練を受け、数々のテストを通過し、十数匹の猫の中から選ばれた優秀な飛行士だ。

Matthew Serge Guy/KickStarter

(↑ フェリセットが乗ったロケット)

宇宙空間から無事帰還

ロケットに乗ったフェリセットは地上157kmまで到達し、5分間の無重力状態を体験。その後、無事地上に帰還した。全飛行時間わずか13分間だったが、科学者たちは帰還後のフェリセットから様々なデーターを収集し、人間の宇宙飛行実現に役立てたという。

Matthew Serge Guy/KickStarter

(↑ 無事帰還したフェリセット)

この猫のために記念碑を

フェリセットは、歴史上初めて宇宙に行っただけでなく、これまで宇宙に行って帰還したたった1匹の猫だ。

だが、そのことは世の中にほとんど知られておらず、こんな現状を憂えたあるイギリス人(おそらく猫好きなのだろう)が、フェリセットにふさわしい名声を与えようと、記念像設立の運動を始めた。

その人はMatthew Serge Guyさんという広告会社のエグゼクティブ。現在、クラウドファンディングサイトで資金を集めている最中だ。

Matthew Serge Guy/KickStarter

(↑ 記念品のひとつとして作られる予定のポストカード)

彼は、記念像設立を思い立った理由をこんなふうに語っている。

「半年程前に仕事場のキッチンで、その猫が宇宙に行った50周年記念のタオルを見かけたんだ。そこには猫の名前は書かれておらず、プリントされていた猫の顔はフェリセットとは似ても似つかないものだった」

「それから僕はネットでいろいろ調べて、フェリセットに魅せられてしまった。そして、この猫のことが忘れ去られているのは正しい事じゃないと思ったんだ」

資金集めの目標額は4万ポンド。10月23日現在1万500ポンド集まっている。あと25日間で目標額に届けば、フェリセットの記念像がフランスに建てられることになる。